アウトドアと飯のあれ

神奈川県在住の20代のアウトドアと飯と旅行のあーだこーだ

2018年10月8日 戸隠山(戸隠神社奥社登山口)

戦慄と絶景。

 

akiranngo.hateblo.jp

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 前回の奈良井宿妻籠宿観光の続き。

 

温泉に入った後、僕が向かったのは長野市街。

市街を突っ切った山の上に、今回の旅の目的地の1つがあります。

 

 

 

戸隠

古くは日本神話より語り継がれる山岳、

広大な森林が織り成す景観を堪能できるキャンプ・アウトドア施設や

忍者の村としての側面を持つ、長野市の一大観光地。

 

今回は山岳としての戸隠、戸隠山へ登りに来ました。

 

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標高1,904m。北信五岳・戸隠連峰の一峰。日本二百名山

観光地戸隠からのアクセスも良く、北信五岳でも人気が高い。

断崖絶壁「蟻の塔渡り」を始めとした危険箇所が多く、

スリリングな鎖場や切れ落ちた崖をルートに含み、滑落死亡事故も多数発生している。

登山難易度を表す信州山グレーディングでは

A~Eの五段階評価中Dに位置づけられる。

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とまあ、取り付きまで簡単に行ける癖して、かなり危険の多い山です。

蟻の塔渡りの風景写真は特に有名で、一度目にした人もいるかもしれません。

 

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今回のルート。

 

前日の夜10:00から森林公園で寝たら、怖すぎて寝れなかったり、

日付が回ったので有料駐車場に向かうも腹が痛すぎて下のトイレに向かったり、

トイレ場からの星が綺麗だったり色々ありましたが、

寒すぎてその時の記憶が全部虚ろです。次から車中泊に毛布持ってこう。

 

日付も変わり早朝5:30

起きて早々と登山に向けて出発です。

 

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5:45戸隠神社奥社入口

戸隠山の登山道入口は奥社のすぐ脇にあります。

奥社はここから40分ほど歩くと到着。

お茶を飲みながらゆっくり杉林を歩いていきます。

 

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そういや冒頭で触れた戸隠山と日本神話の絡みですが、

日本神話に馴染みのない方でも、天照大神(あまてらすおおみかみ)と岩戸の話はご存知ではないでしょうか。

 

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かいつまんで話すと、兄弟に須佐之男(すさのおのみこと)と言う暴れん坊がいたのですが、

須佐之男命の横暴に怒って、とうとう天照は天岩戸(あまのいわと)と言う洞窟に籠ってしまいました。

太陽神の天照がお隠れになったので世界は真っ暗闇になり、疫病や不作が続きます。

 

そのままだと世界が滅びてしまうので、八百万の神様は色々試して

天照に岩戸から出てきて貰おうとしますが、上手く行きません。

そのうち、舞を踊ってそれを皆で囃し立てていると、天照は興味を持ち、岩戸を開けて様子を伺います。

更に興味を持って身を乗り出した時に、力持ちの天手力男神(あまのたぢからおのかみ)が岩戸をこじ開け、また世界に太陽が戻りました。

 

その後、扉は手力男神によって、「取り投げさせ給へば、信濃国の戸隠ヶ嶽にぞ着き給う」と伝えられています。

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信濃の戸隠ヶ嶽、つまりこの戸隠山へブン投げたわけですね。

 

奥社へは途中からちょっとした階段を登って行く感じです。

ささやきの小径という面白そうな道もあるので、山以外にもハイキングに来る人が多い。

 

6:25 登山道到着

 

登山口には危険を知らせる看板が掲示されています。

僕が言うのも何ですが、

くれぐれも鎖場や岩山が初めての人は登らないで下さい。高確率で命を落とす危険があります。

どの山でもそうだけどね。

特にこの山は滑落ではなく墜落する、と言われるくらいです。

僕も準備を踏まえて、今のコンディションなら行けると思って来ました。

少しでも足が不調であれば登らなかったです。

 

特にこの戸隠山は一度登れば、実質的にエスケープルートはありません

来た道を戻るか、長く縦走するかの二択。無理をしないことが大事。

 

登山開始。

 

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最初に待ち構えるは急峻な登りです。

箱根明星ヶ岳を宮城野側から登った時に似た感触を受けました。

アレも結構キツい傾斜でした。結局イノシシが居たってんで、帰ってきたんだけど。

そこまで距離はないのでペースを気持ち落とせば難も無いです。

 

道中には多くのトチの実が落ちてました。ツルツルしてるのは落ちて間もない証。

トチと言えば絵本「モチモチの木」を思い出します。

ここ戸隠山はトチやドングリが豊富で、野生動物も多数居る模様。

僕も登ってる最中ひしひしと感じました。

 

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秋の訪れ。

今回の戸隠山は紅葉日和だったみたいです。

いい感じに紅葉が進んでました。

 

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とりあえず急峻な箇所は登り終わって、尾根に出た辺り。

切れ間から カラフルな風景が覗けます。

映ってるあの山まで行くことになろうとはこの時の僕は露知らず。

 

最初の鎖場を超えて更に岩壁に近づきます。

 

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屏風の如き岩肌の直下。

戸隠山の岩質は崩れやすく、クライミングには不向きだとか。

いかにもポロポロ崩れそう。

僕はこんなところ、ハーケンが刺さってようが御免被ります。

 

一通り登り切った後に振り返った先には、

 

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朝日に照らされた飯綱山

早朝登山の醍醐味ですね。

こういう風景が見たくてやってるところあるよね。

 

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ここから少し落ち着いた道。

五十間長屋百間長屋オーバーハングした岩壁にはお地蔵さんがいます。

誰が持ってきたのでしょうかトチの実が供えられてました。

 

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百間長屋を進んだ先にある西窟

鎖のある場所から10mくらい登ると祠があるらしいです。

話に聞いただけですよ?試されて万一が起きても僕は知りません。

 

ここまで登山道から約1時間。

西窟を過ぎるといよいよ戸隠山の本番開始です。

 

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まずは20mの鎖場。

高度感はありますがホールドはしっかりしてます。

登り切った先で小石が目立つので、下に人がいる場合は絶対に落とさないようにしましょう。

 

登り切った次の鎖場は30mです。

 

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スマホを構えながら登る図。カメラ、スマホには必ず紐をつけておきましょう。

落としたら回収不可能です。

案内にも「いつも湿ってる」と書いてある岩肌。

今回はそうでもなかったですが、戸隠の石は濡れるとズルズル滑るらしいです。

あと浮いて取れてる石がありました。風化してるのか?

上る際には三点支持を入念に。

 

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僕はここで悟りました。

「こりゃピストン出来ねえ・・・。」

戸隠山はピストンに不向きな山だと思います。登ってくる人も考えたら不用意な真似はできない。

つまり縦走路を歩くこと必至。

 

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他県に来ると、こういう丹沢では見ないような花も見られるのが面白い。

ちなみにこの山系にはトガクシショウマという固有種が自生しています。

まあ6月とかが開花なので、もう見られません。残念!

 

その後も数回鎖場を超えて行くと、いよいよ核心部。

 

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胸突き岩

斜度70度、15mを鎖で登ります。70度って言うと、

剱岳の悪名高いカニのタテバイの平均斜度がそれくらいだと聞きますね。

後続の為に落石しないよう細心の注意を払って登るのでペースは落ち気味。

逆にこれ後続だとヒヤヒヤすんね。同じ時間帯では僕が一番乗りだったので逆に安心でしたが。

 

胸突き岩はホールドは多めですが、ほぼ垂直で思った以上に体力を使うので

事故が起きやすいんだとか。

胸突き岩を超えると、とうとう見えてきます。

 

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蟻の塔渡り

画像で伝わるでしょうか、切れ落ちた断崖が。

不動沢(左)側は滑落すれば150m以上真っ逆さまです。

戸隠(右)側は不動沢ほどではないものの、100mは優に超えていそう。

滑落ではなく墜落、と言われる所以がここにあるのでしょう。

 

落ちれば死は免れないナイフリッジ、足幅50cm距離25mの道を向こう側に辿り着く。

なかなかに緊張します。覚悟はしてたけど。

 

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西岳の方は朝日に照らされ、幻想的。

こんな風景見ちゃったらなあ、黙って引き下がれないよなあ。

 

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というわけで渡ります。

まあ、危ないと思えば這ってでも行けますし、鎖で斜面をトラバースするエスケープルートもあります。

僕が思うにトラバースした方が怖いと思うんですが大丈夫なんですかね...。

 

蟻の塔渡りはYoutube等で動画が出てるので見てみてはいかがでしょうか。

ドローンで側面から見るとさながら横スクロールゲームのようです。

全部歩いていけるかなと思ったけど、

蟻の塔渡り25mの最後の5mは特に剣の刃渡りと呼ばれる細い足場。無理でした。

恐怖への敗北。でもそれでいいよ死ぬよりは。

 

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ということで対岸、八方睨に到着しました。ガ ス 。

 

この八方睨から先ほど見えた本院岳・西岳へのルートがありますが、

戸隠山がかわいく見える恐怖感とのこと。

人もいないし落ちたら本当に見つけて貰えない。

 

ここから先は戸隠山の山頂までなだらかなアップダウンですが、

絶壁の尾根を登っているので、相変わらず危険地帯。

 

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絶壁っていうことは、絶景ってことなんですよねえ。

たまらないね。登った分のご褒美。

左側に見える深緑の線が、通ってきた奥社の杉並木ですね。

右に見えるは鏡池

 

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ガスが良い感じにかかり、鏡池が本当に鏡に見えた瞬間。

 

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8:25 戸隠山山頂

あっという間の2時間でした。これはハマるわ。

山頂は展望があんまりよろしくないと聞きましたが、結構良いじゃない。

ガスってるけど。

奥に見える(見えてない)のが、日本百名山高妻山です。

行ってみたい・・・。

 

 

 

一通り休憩し、さて戻りますか...。ということで、ここから縦走路です。

朝見えた屏風の山、九頭龍山を通り、高妻山への分岐を降りて行くルートです。

 

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ここから暫くは危険箇所も薄いので、花を見る余裕も出来る。

結構枯れてたけどリンドウの開花時期はもう過ぎたのかな?

(後日別の山に行くと沢山咲いてました。戸隠だとすごい蕾が枯れてたけど、

固有病でもなさそうですし、そういうもんなんですかね?)

 

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名前が分からんがかわいらしい。

 

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戸隠山~九頭龍山は小ピークが何度も続く、起伏に富んだ縦走路です。

登っては降り、登っては降り。

だから九頭龍って名前になったのでしょうか?9つも登ったかは定かではないけど。

 

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9:30 九頭龍山山頂

九頭龍山の展望も綺麗。

 

戸隠山でも少し感じましたが、九頭龍山近辺ではますます獣臭がしました。

例えるなら生乾きの雑巾を鼻先に当てられてる感じ。

あの匂いがクマなんですかね?獣臭が強い動物って言うと、タヌキとか?

丹沢でほとんど嗅がない匂いに、「え、俺臭い?俺の体臭?」ってなって不安に駆られました。

 

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10:10 一不動避難小屋。こんなガッチリした避難小屋初めて見た。

ここが高妻山の分岐です。一不動二釈迦文殊と、区間毎に仏様の名前が付いていくのが高妻山の特徴。

古くの山岳信仰によるものでしょうか。

 

ここでお腹も空いてきたので鮭おにぎりを食べて体力回復。うめえ。

 

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ここから分岐を降りて、戸隠牧場の登山道へと下山します。

麓に見えてる黄緑が牧場です。

 

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この登山道はかなり辛い。

元々沢なのか、ガラッガラの足場は注意深く下りないと足を捻ります。

これ登ってくると思うと高妻山は歯ごたえあるなあ。

 

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水場、氷清水

氷のように冷たい。高妻山は先程の不動小屋で1泊する人もいるみたいですし、

ここの水場は貴重。

 

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水場や岩肌から染み出した水が集まり滝を作る。

こういうのがね、僕好きなんです。

 

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目に痛い程のビビットカラー。

 

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鎖は続くよどこまでも。

手前の草むらならまだしも、奥側で滑ると思うとひやひやするね。

 

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滑滝

この鎖場は怖かった。

沢でツルツルして滑るので冷や汗物です。

 

この後も石を足場に渡渉したり注意深く歩かないとズッコケてしまいそうになるので、

結構危険が伴うポイント。

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水の流れも穏やかになる頃には、道も落ち着いてきます。

また入口のようにトチの実がちらほらと落ちてるのを見ながら歩いていると、

戸隠牧場登山道入口に到着。

 

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牛糞踏みそうになった。あぶね!

 

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見たことありそうで見たことないチョウ?ガ?どっちだい君は。

 

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牧場には牛さんは見られませんでしたが(休日は牛舎にいるんかな?)、

降りていくと馬がいました。手を出すと噛まれるらしい。

 

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カフェ・フルーリー

牧場ソフトクリームが食べられる牧歌的喫茶店

乳製品は、アイスは大丈夫なんですが、乳の味が強いと無理なので断念。

 

 

 

このまま降りていくと戸隠キャンプ場のバス停に着き、

1時間毎に奥社経由のバスが発車しているのですが、

降りていくと目の前でバスが出発していきました。あああああああああああぁぁぁ…。

このまま炎天下で待つのも癪なので、片道2km程度、20分もあれば余裕。

歩いて奥社入口まで向かうことに。

 

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12:50 奥社入口到着

 

ということで7時間のスリル満点の山行が終わりました。

戸隠山いいですね、書いてる最中にまた行きたくなっちゃった。

 

この後は車で休憩して、鏡池に行こうと思ってたのですが3連休最後の日、物凄い人だかり。

体もだるいし眠いし混んでるし、何が足りないってカロリーが足りない

 

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ということで車を走らせ蕎麦を食べに来ました。

そば処千成

 

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大盛ざる蕎麦。うまいぞここの蕎麦。

疲れた体に喉越し爽やか、

弾力があって歯切れもいい、久々にうまい蕎麦食べた気がします。

お通しで出てきた蕎麦団子も、そば湯と一緒に食べるとほろほろと解けて美味しい。

 

満足して戸隠を後にしました。よかったぜ戸隠。

出た後に「あ!忍術習うの忘れた!!」と後悔しました。

いつか螺旋丸の練習しに行きます。

 

 

 

 

この後は温泉に入りに行こうとしましたが、着替えがないことに気づいて

市街地のコインランドリーで荷物を入れて40分休憩。

のはずが疲れて1時間余計に寝て、起きたら5時過ぎ。

着替えを持って市街地の温泉へ。

 

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 川中島温泉テルメDOME

源泉かけ流し加温加水無しみたい。

入ってみたらこりゃあったまるわーって感じの温泉でした。

露天風呂でテレビ見ながら壷湯できるし。結構長湯しちゃった。

風呂から上がったらめっちゃポカポカするので、コーラ飲んでゆっくり。

このまま居たら気持ち良すぎて一生長野から抜け出せなくなるので、

何とか気合出して長野ICに乗って、帰路に付きました。

 

 

 

ということで、2泊3日の長野旅行が終了しました。

自分の行きたいところ、したいことが出来て非常に満足した連休になりました。

長野は渋温泉とか3月にも行ったんですが、観光にはベストな県だなと思いました。

またいつか来るから、その時にはよろしくな!

 

ということで、また次の山でお会いしましょう。ばーいばい。