快晴の富士見温泉。
前回の続き。
西沢渓谷を後にし、そこそこ歩いたので温泉に入り、遠くは行けないけれど山梨観光でもと思い、
それなら温泉に入りながら景色も堪能できるところにしようじゃないかということでね。
向かった先は山梨市のほったらかし温泉。
名前が良いですよね、ほったらかし。
一度聞いたらインパクトで忘れないし、行ってみたいなあと思わせる良い名前です。
由来は元々の地主さんが山を掘ってたら出てきたけど、ほったらかしてたから、とか
どこか気の緩いホームページといい、サービスも宣伝もほったらかしで自由に入って下さい、とか
所説あるみたいです。
一昔前は本当に知る人ぞ知るような温泉だったようですが、近年の温泉ブームから来る口コミや、
後述のフルーツ公園の存在と共に知れ渡ったのか、県外から来る人もとても多い日帰り温泉施設になったそう。
近年ブームになったアウトドア漫画・アニメ「ゆるキャン△」の舞台の1つとして訪問される方もちらほらいるようで、僕もそのタチで来ました。
ゆるキャン△はいいぞ。2期も来るし。漫画も好き。
過剰な宣伝を行わず口コミだけで、山梨の代表的な日帰り温泉に名を連ねた、この温泉の魅力は何と言っても大展望の浴場。
施設内のベンチから。
大きく聳える富士山と御坂山地の絶景を眺めながらゆったりと温泉に浸かることができます。
富士山の左側の丸っこいのが釈迦ヶ岳、富士山にかかって見えにくい、ちょっと尖った山が節刀ヶ岳かな。
朝に照らされて靄がかって、浮き出るような稜線が実に綺麗です。
この温泉は「あっちの湯」「こっちの湯」という2つのタイプの浴場で分かれています。
あっちの湯の特徴は大きく広々とした岩の露天風呂。甲府盆地を望む大パノラマをゆったり浴場で堪能できるのが魅力だそう。
こっちの湯はあっちの湯ほどの大きさはありませんが、富士山を真正面に捉え、木造りで趣深い。ほったらかし温泉の始まりは、こっちの湯なんだとか。
通や地元の人は挙って「こっち」を選ぶみたい。
1つ800円で、もう1つに入るなら別料金。
どちらも楽しみたいですが、こういうのは次の楽しみとして取っておくのが好きなので、今回は1つにしておきます。
どちらも良い温泉であることは決まっているようなものなので、とても悩ましい。
浴場の説明のところにはサイコロが置いてあります。
僕みたいにグニャグニャ優柔不断な人は天に運命を任せてみても良いのではないでしょうか。
悩んだ末に今回はあっちの湯に決めました。広いお風呂で盆地が見たかったんや。
あっちの湯は、すごいよかったです。
こんな小学生の感想で閉めてたら怒られるので、何が良かったかお話しますと、
いい感じに鄙びた内風呂の趣も見事ですが、何と言っても露天風呂ですね。
眼下に広がる甲府盆地と御坂山地、関東山地、富士山まで一望できるビッグスケール、
広々とした浴場のおかげで、圧迫感を微塵も感じずに存分に楽しめました。
上風呂と下風呂で分かれていますが、上風呂はそれなりに熱く盆地を高く見下ろせ、下風呂はゆるーいあったかさで長く景色を満喫できるのが嬉しい。
高所にあり日差しが強いので、この時期でも思った以上に眩しいですが、
その為に笠が置いてあって、外国人の方が物珍しく被ったりしてました。僕も被ったけど眩しくなくて良いぞ。
加えてあっちの湯は日の出の1時間くらい前からオープンしていて、麓にまだ明かりが灯る中、昇る日に照らされる富士山を見ながら温泉に入れるんだとか。
(月により時刻が変動します。ホームページ参照。)
夜も22時閉場と結構遅くまでやってらっしゃるので、甲府盆地の大夜景を見ながら入るのもオツではないでしょうか。
大満足で温泉から上がった後は、施設内の軽食スタンド「桃太郎」で昼食。
天丼と、名物の温玉揚げを食べました。温玉揚げうめえ。天丼もうめえ。
西沢渓谷トレッキングで疲れた体に染み渡るような味でした。
気まぐれ屋という店舗もやってるみたいです。
僕が来た時はやってなかったけど朝ご飯とか、土日祝の正午に新名物のカレーを出してるみたい。
風呂入ってからカレーかよ。そんなの絶対うまいじゃん。卑怯だ、けしからん、また来よう。
次来た時はこっちの湯と、気まぐれ屋を堪能してみたいですね。
ゆるキャン△の舞台になったキャンプ場(4話)はここから少し離れたパインウッドオートキャンプ場ですが、
今回はキャンプするわけでもないし、管理人さんにも申し訳ないので一先ず保留。
キャンプでこの辺りに来ることになれば、またお邪魔したいですね。
ほったらかし温泉を後にし向かった先は、来る時に通り過ぎた笛吹川フルーツ公園。
「なんじゃこの名前は!?」と思いましたが、この近辺は果物が特産だそうです。
そういや山梨って言えば巨峰とか有名だからなー。
ドーム状の施設では果物の物産を行っていたり、園内のホテル等で温泉施設を楽しめるそうです。
この公園は夜景撮影の団体が2003年に選定した新日本三大夜景の1つ。
皿倉山からの北九州市、若草山からの奈良市、そして笛吹川フルーツ公園からの甲府盆地。
最初に言っておくと夜景は撮れませんでした。というか、撮れたけど本当に全然伝わらないので自分の目で確かめてくれ!
富士山にシャワー。🗻🚿
そういえば学問において、2つの果物が特に有名ですね。
高校で習うのでご存知の方も多いかもしれませんが、
ニュートンのリンゴとメンデルのブドウです。
前者は万有引力をもたらすきっかけとなり、後者は遺伝法則の仕組みを世に知らしめることとなりました。
その子孫が国内に持ち込まれ、その一部がフルーツ公園でも育てられています。園内にあるので探してみてください。
食べたら頭が良くなるなら、大金を積んででも食べてみたいですね。
この写真が結構お気に入り。
こんな公園が神奈川にもあったらなあ、と思うわけです。
それとも自分が知らないだけでどこかにあるのかもしれません。
昼日中、山を見ながら子供の喧騒を耳にして寝たい気分に駆られる、そんな景色。
園内はアクアアスレチックと呼ばれる、水を使った遊具施設が楽しみどころだそうです。
水に濡れることもお構いなしで遊び疲れる、そんな少年時代を思い出させますね。
グルリと回ったので、園内の東屋で日に当たってるとだんだん眠くなってきました。
朝の疲れが浄化されるような心地よさで小一時間くらい熟睡。
その後は色々通ってきた道に面白そうな名前もありましたが、夜景を見るためにフルーツ公園で待つことにしました。
大石山巨岩群とかそそる名前でしたけどね。またいつか来たいね。
ちょっとだけ仮眠。
一面ガラス張りの夜景って凄い煌びやかですよね。
イギリスのコーンウォールにあるエデン・プロジェクトとか、いつか行ってみたいです。
日本三大夜景の1つ、甲府盆地の星空のような灯りはとても綺麗でした。
撮影機材が欲しくなっちゃいましたね…。
夜景をひとしきり堪能した後、麓まで下りてご飯を食べ、次の目的地に向かうことにしました。
もうちょっとだけ続くんじゃ。