アウトドアと飯のあれ

神奈川県在住の20代のアウトドアと飯と旅行のあーだこーだ

2018年11月1日 甲武信ヶ岳(徳ちゃん新道)

総決算。

 

やあやあ。

 

akiranngo.hateblo.jp

 

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前回、前々回の続き、山梨に来た目的の1つを攻略しに来ました。

 

亜高山帯もここ2週間でそろそろ冠雪の様相を呈していき、僕としてはこれが今シーズンの2000級のラストになると思います。

ということで山梨の山奥に構える甲武信ヶ岳が今回の旅の目標。

 

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甲武信ヶ岳。標高2,475m日本百名山新花の百名山の1つ。

州(山梨)・州(埼玉)・州(長野)の境に位置する円錐型の山容が特徴的だが、

山梨県側からは木賊(とくさ)の裏に隠れ、その山容は殆ど視認できない。

日本百名山のうち43座を山頂から見渡せる、関東指折りの大展望を持つ奥秩父山塊の名峰。

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前日は夕食を取った後、麓の公園で車中泊5:00頃に起きて西沢渓谷駐車場へ。

前日と同じくマイナスにも届こうかという気温の夜なので猛烈に寒い。

今回は家に置いてあったレター型シュラフを持ってきていたのでそこそこ寝れましたが。

 

6:00 西沢渓谷駐車場到着。

甲武信ヶ岳の登山道はここから西沢渓谷の方に進んだ先にあります。

昨日通ったルートなので割愛。

 

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6:30 徳ちゃん新道入口。

山梨側から甲武信ヶ岳への直接的なルートは、

この徳ちゃん新道か近丸新道のいずれか2つを通り、木賊山を山越えするのが一般的です。

後は雁坂嶺から破風山を越えて尾根伝いにも来れるのかな。

今回は一番メジャーであろう徳ちゃん新道コースを日帰りします。近丸新道は崩落が進んで危険らしい。

(降雪期は軽アイゼンを持っていくようにしましょう。)

 

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徳ちゃん新道は甲武信小屋を営む小屋番の「徳さん」が切り開いた道でしょうか。

麓が1100mで、木賊山からの登り返しがあるので累積の標高差は1400m程。

コースタイム片道5時間40分の健脚者向け登山道です。

長野の毛木平側からのルートはまだ易しいらしいので、足腰に自信がなければそちらから。

 

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この山深い山梨県の更に山奥に行くのだから、ある程度覚悟はしていましたが、

序盤から終盤までかなりの急登で標高と距離を稼ぐタイプの道です。

「徳ちゃん新道」でGoogle検索したら真っ先に「きつい」が出るところからお察し。

この急登の恐ろしさは帰りに散々味わうわけですが、それは後から。

 

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明け方の紅葉の彩りや、下を走るヌク沢の流れを聞くと少しはマシな気分になります。

 

f:id:akiranngo:20181103143400j:plain序盤は急峻な坂がこれでもかと待っていますが、基本山梨側から登ると5時間は登り続ける為、体力の残し所が重要かなと思いました。

こういう坂を登る時、少しでも息苦しさを感じると即座にバテやすくなるのでこの時期はネックウォーマー必携。

 

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40分くらい登ってきた辺り。

日が次第に登って、上の方は紅葉というより落葉気味。

 

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木賊山はシャクナゲの群生地としても有名です。

6月には見ごろを迎え、苔や樹林帯が綺麗な山なので、梅雨時期に来るとまた面白そうですね。

シャクナゲの枝はみっしりと頑丈で、杖として使えば長生きできるという縁起があるそう。

僕なら竹の杖でも使って身長を伸ばしてもらうかな。

 

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シャクナゲのトンネルを一越えすると富士山広瀬ダムの展望。

このスケールは是非実際に見て欲しいくらいの大きさを感じました。

 

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8:15 新道分岐

ここで近丸新道と合流します。

ここから木賊山の頂まで続く今回の山行の中核、戸渡尾根。まだ2時間超の登りが待っています。

 

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樹林帯が少しだけ開け、木賊山が姿を現す。

(゜‿  。 )「甲武信ヶ岳どこ…?裏…?裏ってどこ…?ここ…?」

 

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疲れた時には苔を見る。

苔とアリのマッチングが好きです。

こいつらにとっては、コケの中はさながらジャングルなんだなあって思うと、大冒険を見てるみたい。

僕たちが見てる何てことない木が彼らにとっては大きな町。ロマンです。

 

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岩肌が部分的に露出してきます。木の根みたいにつっかかりはしないから案外気が楽。

 

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麓であれだけの気温なら、山中はもっと寒いですよね。

霜柱を踏み締めながら歩く。じゃりじゃりいって小気味が良い。

 

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分岐から1時間くらい登ったあたり。展望に乏しい樹林帯をせせこら登っていきます。

そういや最近もののけ姫金曜ロードショーでやってましたね。

もののけ姫みたいな景色を楽しみたいなら、雨の木賊山はおすすめですね。

僕は後で山梨行ってる間に録画しておいた紅の豚を見ることにします。

ポルコとフィオが好きなんですよ。

 

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明るい場所ばかり撮ってましたが、アシタカが甲六を連れて歩いたコダマの森のような、そんな映画のシーンが見られます。

 

1時間半近く歩いて樹林帯を抜けると、ようやく開けた場所に出ることができました。

 

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 (・‿ ・)あ~~~~もう勝っちゃった~~~~~~~悪いね~~~~

 

山に登ってる間とか行く前って、「何で俺こんなことしてるんだろう、早く飯食って温泉行きたいなあ」とか思ってるのに、

やめられないんですよね。何でなんですかね。

しっかり苦労した努力が報われるから?

働いても働いても難癖つけて残業代を支払わない下賤な民なんぞと比べるまでもなく、山の神様は誠に慈悲深いです。

 

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「今日の俺は葛飾北斎だ!富士山を撮りまくるぞー」と思ってたので、富士山入ってる写真ばかりになっちゃった。

 

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とまあ、開けた場所を後にすると見えてきました、あのピラミッドが終着点、甲武信ヶ岳です。

 

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この辺りはザレてるので滑らないように降りていく。

花崗岩の寒暖差風化によるものでしょうか。

 

この先には破風山と木賊山の分岐があり、5分ほど登れば到着。

 

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10:00 木賊山山頂

別名「雲切山」。確かに麓から登ると雲の中も抜けられそうな険しい山でした。

 

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裏手にはこんな道があります。

鶏冠尾根。その名の通り、隣の鶏冠山まで続いています。

シャクナゲの生い茂る、道なき道を4時間近く通る尾根道。

ルートファインディング熟達者専用修験道

覗いてみたけどほんとに道がなかったわ。何だこのルート。

 

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木賊山山頂から歩けばすぐ、甲武信小屋に到着。

 

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凄い。こんな梁や桁がガッチリしてる。

ここも既に2000m級の標高ですから、かなりの雪が積もるはず。

台風はそれほど強く来ないという噂は聞いてますが、積雪を耐えて残っている小屋の堅牢具合が見て取れます。

今みたいにクレーンとかないでしょうし。大変だ。

 

所々にあるストーブ等も小屋番さんのご趣味でしょうか。

何やら今日は布団の片づけ等で忙しそうにしてた為、後にすることに。

 

甲武信ヶ岳の山頂は小屋をグルリと回る道から続いています。

10分も登れば到着。

 

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10:50 甲武信ヶ岳山頂

展望が凄すぎます。パノラマ写真で納まらない。

 

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富士山、西沢渓谷方面。中央の尖がり帽子は黒金山かな。とすると、その左隣が乾徳山か。

 

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一番目立つ中央やや右の大きな山が国師ヶ岳、その奥の北岳を始めとする南アルプス

 

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左奥の南アルプスで一番大きく見える山が甲斐駒ヶ岳。南~中央アルプスの面々。

その手前に金峰山、中央奥は小川山ですね。このあたりは写真だと映りが悪いですが、奇岩群が目視できるので同定しやすい。

小川山の後ろにうっすらと見えるのは御嶽山でしょうか。

 

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左には赤岳に代表される八ヶ岳連峰

若干雲がかりで見えにくいですが、中央奥は北アルプス奥穂高岳剱岳立山が聳え立っています。

写真には写っていませんがさらに右向こうはこの間登った戸隠山等の妙高浅間山方面。

右手前で一番大きく見切れてるのが、埼玉最高峰の三宝山

 

この山は360度見渡せるので、本当は日光連山丹沢・箱根方面も一望できるそうですが、

樹木に遮られていたので、もしかしたら冬しかそちら側は満足行く展望は見られないのかもしれませんね。

それか知る人ぞ知るスポットがあるのか…?うーん、謎。

 

それを抜きにしても素晴らしい展望でした。

山座同定はテンション上がりますよね、「あ、あの山登った!」とか、「こっちから見るとこういう見え方なんだ」とか、色々思うことがあって。

 

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合成写真を作成してみました。この中に百名山はいくつあるかな?

 

甲武信小屋のサイトで、非常に分かりやすいカシミール3Dも出ているので、ご覧になってみて下さい。

甲武信岳山頂からの展望図 甲武信小屋ネット - kobusi.com

 

 

 

展望を見ながら昼食…と言っても簡単なものを取って、暫く呆けながら小川山方面を眺めて、

1時間近く経ったので小屋に戻り、下山準備。毛木平から登ってくる人がちらほらいました。

山梨側からは日帰りするにはそれなりに大変なコースなので、小屋泊するのが一般的みたいですね。

下山中にも数人、バスで来たと思われる登山者とすれ違いました。

 

12:00 甲武信小屋出発。

 

ここから登ってきた道を下る、ということで…。

 

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今度は富士山を見ながら下山です。

甲武信ヶ岳直下ケルンから望む。雲が青空に一本線を引いて、幻想的な一枚。

今回のベストショット。

 

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山々の稜線が青白く光る風景、感極まるってものですよね。

 

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さて、登りで足を苦しめたガレ場が再び牙を剥いてきます。

不安定な石に足を置くと即捻挫するのでゆっくり降りましょう。

こっち側から登るなら、小屋泊にしろサポーターしてきた方がベターかもしれませんね。

 

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 何かだいぶ写真がぶっ飛びましたが、気にしないでください。

決してシャクナゲ帯で派手にズッコケてから、心を無にして降りてたわけじゃないです。

結構若い人とすれ違いました。あと殆どソロ。まあ平日に甲武信に来るなら大体ソロじゃないと時間合わないだろうしなあ。

 

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下山に4時間もかかると足への負担が半端ない。

流石に登る前に懸念してたことでもあったので、山頂でアミノバイタルを補給してました。

アミノバイタル ゼリードリンク SUPER SPORTS 100g×6個

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 こういうのって口に合わずに今まで嫌ってたんですが、それなりに味が良かった。

かなり回復して、降り始めて1時間は全く疲れずに進めたと思います。

 

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徳ちゃん新道のピストンなので、最初の急登を降りる必要があったのですが、

(・ ‿  ・💢)この日差しでカラカラに乾燥した落ち葉と、皆に登られてツルツルになった木の根のデスコンボで3回ズッコケました。

 

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落ち葉で滑るなんてせいぜい雨の日のイチョウの葉くらいしかなかったので、新鮮な感じでした。

あと急登を超えたあたりは粘土、というほどでもないですが滑りやすい土質をしてるので気を付けましょう。

分かりやすく皆がズッコケた後があったので安全に降りることができました。

 

徳ちゃん新道の入口まで下山。

そこから歩いて16:00 西沢渓谷駐車場到着。

ということで丸々10時間の山行でした。今までで一番山にいたんじゃないだろうか。

 

 

 

 

すでにヘトヘト、疲労困憊ですが温泉に行かなきゃ休めないので、近場の温泉を探して発進。

三富温泉郷 白龍閣

山梨県の温泉旅館 三富温泉郷「白龍閣」

 

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シカでした。

500円で入れてゆったりと入れ、微かに卵臭のする温泉。

建物の老朽化とか、古い感じがするとか細かいところは気になりますが、そんなことは登山後にはどーーーでも良いんです。

むしろ清掃の手入れは行き届いてるし、空いてるので全く不便しない。

そして熱めの内風呂。これが良いんです。登山後は熱い湯に入ると疲れが一気に引く。

外の露天風呂は趣深かったですが、僕には温かったかな。

 

西沢渓谷からの好立地なのに人がそれほど多くないのは、西沢渓谷行く人って大抵がバスツアーか公共交通か、大人数じゃないですか。

駐車場のキャパが大きくなく、バス停が近くになく、バスが止まれないこの温泉は自然と選択肢から外れるのだと思います。

イカーで来てる僕にとってはメリットでしかありません。好立地。

 

 

 

温泉から上がった後は休憩室のソファで他愛もないニュース番組を見ながら、社会との触れ合いを楽しみました。

 

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入口では甲斐サーモンが泳いでました。温泉で鮭にお出迎えされるのは26年間で初めてです。

鯛や鯉が泳いでる温泉はいくらでも見ましたが。いくらだけに。

カルパッチョとかにするとおいしいのかな?

 

談合坂SAで夕飯を食べ、20時には自宅に到着しました。

勝沼はこの近さが楽で良いです。車で往復5000円かからないし、思ってる以上に気軽。

 

 

 

猛烈に疲れた山行でしたが、それ以上に秋を締めくくる良い登山が出来た達成感が大きかったです。

と言っても、神奈川はまだ秋が終わらないので、どこか行くと思います。

俺たちの登山はこれからだ!エンドということで。

暫しまだ付き合って下さると幸いです。

 

ということで、ばいばーい。