アウトドアと飯のあれ

神奈川→富山在住のアウトドアと飯と旅行のあーだこーだ

2019年1月11日 丹沢山・蛭ヶ岳(塩水橋)

神奈川の屋根。

 

やあ。

つい先日まで正月だったと思えば、もう今月も折り返しにかかろうとしています。

こんなに時間経つのが早いと気が滅入りますね。

もうちょっとゆっくりしてくれても良いんじゃないでしょうか。

 

そんなこんなで1月の登山2発目です。

1月に入ると本格的に登山回数が春までガクッと減ると思うので、

そろそろ大きなところでも足を向けようと思いまして、ね。

 

向かった先は「蛭ヶ岳」。

前々から行きたかったんですが、大倉から向かったのではかなりの距離がある。

檜洞丸からの稜線沿いは、まず檜洞丸でおなか一杯になりそう。

平丸(相模側)からは、車でのアクセスがし辛い。

ということで、今回は蛭ヶ岳まで最短距離で比較的楽に行ける、

塩水橋ルートで日帰りしてきました。

 

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蛭ヶ岳。神奈川県の丹沢山最高峰であり、同県内最高峰。1,673m

丹沢山塊の奥地に鎮座しており、どのルートでも体力を要する。

ルートの難度と展望から、関東圏登山者の1つの目安にもなっている。

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4:00に家を出発。

目的地の塩水橋登山口は、秦野から宮ケ瀬の間にあるヤビツ峠の、宮ケ瀬側にあります。

ヤビツ峠までの道で、アクセスの良い秦野側のルートを表ヤビツ

宮ケ瀬側のルートを裏ヤビツとか言うのですが、

表ヤビツは走り屋の巣窟なので深夜にはあまり走りたくない。あまりというか、絶対。

少し道幅が細く遠回りですが、人も少ない裏ヤビツからグルッと回って

6:10 塩水橋到着。

 

適当なスペースに車を止めて、すぐ近くのゲートに向かいます。

 

6:25 塩水橋登山口出発。

 

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睦月の明け方、肌寒いと思って防寒は用心してきましたが、

思ったよりも歩き始めの時点から寒くない。いや平地よりは寒いけど。

舗装された林道歩きなので、林の中よりも空気が暖かいのかな。知らんけど。

 

しかしこの林道歩き、クッッッッソ長い

おまけにワサビ沢出合から突っ切る道の入口を見逃すという初っ端のミス。

「あれ?おかしい…」と気づいたのは地点を過ぎて10分後。

何のためのYAMAPだあぁぁぁ!

 

まあそのルートも10分程度縮まるだけなので、大人しく林道を歩いて、

 

7:40 堂平雨量局

 

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ひとまずの目的地、丹沢山まで、残り1時間20分。

健脚者のタイムで大体これくらいらしい。

 

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本格的に山の中に入って暫くは結構ゆるい道。

これくらいの道がずっと続くなら助かるんだけどなあ。

最初がゆるいってことは、どっかしら帳尻合わせが来るんだよなあ。

 

塩尻橋ルート自体が近年作られた道なのだろうけど、

昔の人はどうやって丹沢山へ行ってたのだろう。

 

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あ、あ、落ちそう、落ちそう…!!

 

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堤を超えて登り終わり、天王寺尾根との合流地点に到着したあたり。

この時期でも日差しが出れば汗ばむほどあったかい。

 

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鎖場がありますが、同じ丹沢で言うなら三ノ塔烏尾山までが通れるくらいなら難も無いはず。

ここまで開けてなかった展望がバッと見える。

 

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 全体的に木道や階段が多いですが、蹴上げが低いので上りやすい。

そうそう、こういうので良いんだよ。

決して塔ノ岳みたいにしなくて良いんだよ。

 

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8:55 丹沢山

 

故深田氏の日本百名山の一峰として「丹沢」が挙げられていますが、

正しくは1つの山を指しているわけでなく、丹沢山塊に連なる山々の秀麗さこそが特筆すべきだと説いたのはあまりにも有名。

しかし明記しなかったせいか、百名山としての定義が曖昧すぎて

とりあえずは丹沢山がその地位を守っているとかいないとか。

 

休憩所があるのでおにぎりを食べる。

シャケと明太子が大好物。🍙🐟

 

塔ノ岳側から登ってきた人がちらほら。はえーよ。

景色も抜群で、正直丹沢山で満足している感じでしたが、ギリギリ目標タイムだったので少し悩んだ末、

蛭ヶ岳へ歩みを進めようと思いました。

でもこの決断がやっぱり良かったと後になって思います。

 

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丹沢にはこの半年余りで9回くらい来てんのかな?

思ったより少ないですが、山行の1/3くらいは丹沢と共にあると思うと、

身近に感じるものがあります。

その中でもこの丹沢山蛭ヶ岳の稜線歩きは驚きました。

 

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何しろ丹沢は、僕の住んでいる場所から一番近い百名山です。

今まで登った百名山よりも、距離としては最も手近。

でも険しい壁のような存在感があって、なかなか手が出せなかったんですよね。

近いけど遠い。簡単には人を寄せ付けない。

この丹沢の深奥に感じていた勝手なイメージでした。

 

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不動ノ峰休憩所

ですが、この丹沢山蛭ヶ岳は、柔らかな高原を歩いているような心持ち。

にわか登山者は来ては行けないマゾの道、と勝手に憶測立ててたのが勿体ない。

あ、でも大倉から来るのは流石にドMだわ。

 

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びみょーに遠い。

丹沢の水場って大体枯れてるってイメージなんですけどどうなんですかね?


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尤も、この解放感ある道は昔からあるのではなく、

人が山に追いやったシカの食害や、工場や車の排ガスが酸性雨となって山に降り、

樹木が枯死してしまったのが原因だそう。

昔はブナの木立が、それはそれは見事だったみたいです。

 

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この眺めを堪能している分際で言うのも、何か変な違和感がありますが、

もうちょっと自然のことを考えて生きたいなあ。

せっせか急ぐより、スローペースで番茶でも飲みながら。🍵

 

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 まあ小難しい雑念は、降りた後に考えましょう。

中央左に捉えるは、目的地蛭ヶ岳

てっきり夏場に酷く沸くヤマビルから取ったのかな、と思ったら、

毘盧遮那仏から来ているという説もあるみたいですね。

蛭ヶ岳山荘が見える。

 

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鬼ヶ岩と富士山のバックショット。👹🗻

蛭ヶ岳側から見ると、鬼のように見えるとのことから名が付けられたとか。

 

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降りた後振り返ってみたら、鬼がしかめっ面してる!

鬼ヶ岩を超えれば目的地はもうすぐ。

逸る足を抑えつつ、やっぱ急ぐ。

 

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10:35 蛭ヶ岳

とうとう着いた…。

神奈川県の地において、ここより高い場所は1つたりとも存在しない。

神奈川で一番高い大地に僕だけがいるという達成感に包まれました。

 

 

 

 

 

と思ってるとガサゴサ音が。

あ、小屋番さんはね、そりゃね、いるよね。

は、ははは…。

 

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照り輝く伊豆大島

手前は塔ノ岳や鍋割山あたりかな。

写真右奥で薄く見えるは日本百名山天城山

天城山も行きたいんですけどね。車ではあの縦走路はなかなか手が出せなくて。

 

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天城山の右手前で煙を出しているのは神山

金時山でも見ましたね。

akiranngo.hateblo.jp

金時山の麓あたりで煙が出ているのは大雄山かな。

あっち方面の温泉は行ったことないんですよね。

特徴的な曲線美は最近よく見る愛鷹連峰

この前伊吹山行った時も、近くを通ったはずなんですが、見る機会がなかった。

 

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ご存知富士山と南アルプスの山々。

来年こそ行きたいですね、アルプスデビュー。

その為に今こそ体力作りの時だとは思うんですが、藤沢に良いスポーツジムがないのが悲しい。

皆サーフィンや釣りに夢中で、そういうのが乏しいんですよね。

あってもヤケに高額だったり。あー、やだやだ。

 

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この絶好のロケーションであれば日光白根山男体山も見えるみたいですが、

僕の知識が皆無すぎて良くわかんない!

というか双眼鏡持ってこようかな、今度から。

秩父の峰々や谷川岳、果ては西穂・奥穂高岳ジャンダルムまで確認できるそうです。

あの中央で雪積もってるところが谷川岳かなー。

 

満足いく展望を堪能したところで、ポカリが無くなっていたので小屋で補給。

今度から冬場でも2本持って来ようっと。

 

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心よりお待ち申し上げております。

炭酸を抜いたコーラはエネルギーの効率が極めて高いらしくあーだこーだ。うめぇ。

 

 

 

10:55 気づいたら追い越してた登山者の人が来てたので、

下山でカチ合わないうちに丹沢山まで戻ることに。

日帰り登山者の辛いところですよ。

 

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めっちゃ飛びましたが不動ノ峰まで到着。

この道、好き。

山が繋がってるって良いですよね。独立峰も存在感のあるランドマークになりますが、

故深田氏がこの山々を百名山として見た気持ちも少しは理解できた気がします。

 

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ここまで来るのは登山者の特権で、なかなか厳しいものではありますが、

親とか連れてきたいな、と思いました。

と思ったけど、あーだめだ。うちの親じゃ来れねえや、あはは。

 

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富山の白木峰くらいなら親と来れるかもしれませんね。

あそこもこんな感じで、車ですぐなので。

遠い未来の話になりそうですが。

 

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結構この時間ですれ違う人が多かったように思います。

皆小屋泊するのかね?

この辺りで腹が減って、もうちょっとご飯持って来ればなあと後悔。

行動食はあるけどね。ちょっと味気ないんじゃ。

 

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丹沢山から蛭ヶ岳まで往復4時間程度かかりますが、もし時間と体力に余裕があれば、

是非行ってみてはいかがでしょうか。

 

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12:25 丹沢山

富士山の見える山に行くと毎回思ってたのですが、

富士山に飛行機雲が多いワケは、富士山上空が航空上のメジャールートとのこと。

独立峰は風強くて飛ぶのに向いてなさそうなのに…。

エンタメ的な要素も多分に含んでるんですかね?

 

柿の種を食いながらダラーっと…してる場合じゃねえ!

割と時間がないんだよ!この時期の日暮れまで考えると!

12:45 それでは御暇ということで下山開始。

 

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15分くらいで天王寺尾根との分岐に到着。

行きは塩水林道を通ってきたので、天王寺尾根で下山します。

参考にした人も、「林道歩くのやだー。」って言ってたし。僕もそーなの。

 

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まあこの判断が結構後悔することになるんですけどね。

何のことはない、単純な話です。

林道歩きだと10度の傾斜を1時間登って、ようやく取り付きに来たんですよ。

林道に出るまで標高差615mを等高線ほぼ一直線で降りるのが、緩いかって考えるとね。

 

 

 

おまけに今回の山行の大きな反省点、

爪切りはまめに行ってるのですが、前日眠くて面倒臭がったのか、足の爪を切り忘れてたんですね。

爪って面取りしても、伸び始めるといつしか左右が□の角みたいに、鋭くなっていくじゃないですか。

 

左足小指の爪が、まさにそれになってまして。

しかもウールソックスに別の靴下も重ね履きしてるから、小指が薬指を押し付けてるんですよ。

スッッッッゲー痛かった。爪切りないからどうしようもないし。

 

HP1000あっても、歩く度に1ずつダメージ食らってたら1000歩で

〇〇〇は しんでしまった!」という文と共に棺桶でスヤスヤすることになります。

皆さんも爪切りはまめにしましょう。ツメを誤らないで。

いやネタ抜きに、ね。

 

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獣害用ネット。漂う異世界感。

刺さってた薬指よりも、小指の爪の方が痛い。

まあ大事には至ってないので、少し療養しておきます。

目に見える傷はないので1日2日で治ると思うけどね。

 

まあそれ以外は特に何もなく、僕の満身創痍を代償に本谷林道出合に到着。

 

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ヒイロタケかな。

にしてはカサの縁の黄色のラインが気になるけど、若い菌だとここまで明確に出るんだっけ。

広葉樹に生えるのでおそらく間違いではないはずだけど。

 

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帰り道の林道は15分くらい。

人も通らない分、片付けられてない落石が多い。

ヤビツ峠もこれくらい落石があるのでしょう。車、大丈夫かな。と焦りながら戻る。

 

15:15 塩水橋。

車は無事でした。よかったよかった。

 

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ということで大体これくらいの距離。

蛭ヶ岳のあたりで一時停止の後に起動し忘れたから、表示より2キロくらい多いかも。

最近YAMAP使ってなかったけど、付けてみると結構達成感ありますね。

 

圏外になってますが、docomoのiphone8では尾根沿いでも電波全然飛ばなかったので、

docomoキャリアの人は注意しておきましょう。

 

この後は護摩屋敷の水を汲んで、表ヤビツを通って、17:00頃に藤沢に帰って、

減らしたカロリー分の冷しゃぶ食って、お茶飲んで寝ました。

 

ちょっと無理したけど、楽しい山行になりました。

そして昨日は筋肉痛で正午まで爆睡してました。

 

次はどこの山行こうかなー。

じゃあね!