「お茶を濁す」って英語で何て言うんだろうね。
学名のDaphneodoraはギリシャ神話でアポローンとエロースのゴタゴタに巻き込まれた気の毒な女神ダフネが語源。
月桂樹とジンチョウゲの葉が似てるから、由来もごちゃ混ぜになってるとかどうとか。
ゼウスの子であり、芸術と狩猟の神にして理想の男性像、十二柱の1人アポローン。
在りし日のリヴァー・フェニックスくらいイケメンだったんですかね。
彼は父が地上を滅ぼしたデウカリオーンの大洪水の後に、
その泥から生まれた大蛇の怪物ピュトンを狩ることに成功します。🐍<ギエエエエーッ
狩りの帰りに、彼はエロースの持つ小さな弓を小馬鹿にしました。
煽られたエロースは怒り心頭。👼💢
アポローンにはダフネが好きになり、ダフネには逆にアポローンを嫌いになる矢を放ちます。
ダフネは興味がないのに自分に求婚してくるアポローンから逃げ続け、
とうとう疲れ果て、父に頼み月桂樹へと姿を変えてしまいます。🌳
アポローンは嘆き悲しみ、その月桂樹の葉で冠を作り、永遠に身に着けることにしました。
どんな偉業を成した英雄も、色恋には勝てないということの教訓でしょうか。
或いは、ストーカーをしたところで望みのものは手に入らないという話なのか。
はたまた、ただでさえ完璧超神のアポローン君が望み通りの結婚までしてしまうと、
僕のように哀れな者が発狂してしまうので、彼らの溜飲を下げるためなのでしょうか。
神話を作りし誰某の真意は、科学が発展した現代でも未だ解明できかねます。
『男が大蛇と戦い、娘と結婚する』話は、似通ったものがこの国にもあります。
恐らく誰もが知る素戔嗚(すさのお)と八岐大蛇の戦い。
極東の神は美しき奇稲田(くしなだ)姫を娶り、宮を建てて二人で暮らし、
方や西洋の男神は、真に愛する女神とは結ばれないままとなってしまう。
不思議ですね。
彼らは蛇と戦い、同じような道を辿り、しかし全く逆の結末を迎える。
もしやその根底には、日本と西洋における「蛇」信仰の違いがあるのかもしれません。
日本では蛇の神から何かを与えられる、受け取る民話伝承が多数存在します。
大蛇の体から出てきた草薙剣もその一例と言えるでしょう。
日本や中国では極めて原初的な地母神としての姿、
あくまで神の一形態であるとする伝承が多いのに対し、
西洋では例外も勿論ありますが、多くは災厄・知恵者・悪魔・偽証・忌避の対象として
受け取られている印象が強い。
蛇に対して、討伐という形であれ関わってしまったが故、アポローンは不幸に陥ってしまったのかもしれない。
悪魔の化身である蛇には、何事があっても近づいてはならない。という作者なりの隠れたメッセージなのではないでしょうか。
蛇腹どころかヌタウナギのように掴みどころのない話でしたが、
僕も結婚できなかったら登山中に出会った蛇のせいにしようと思います。
最近蛇の夢見たんよ。手の甲咬まれたわ。
じゃ。