先程、実家の犬が他界した。
死因は老衰。年齢は13年と8ヶ月23日。
ここ数年間は慢性的に体の調子が悪かったが、2日前からとうとう寝たきりになった。
今日、眠るように静かに息を引き取ったらしい。
彼が来たのは、僕が当時中学2年生の頃だ。
僕は早生まれなので、13歳か。
以前は灰色毛のチンチラ(猫)を飼っていた。小学生の頃だ。
猫の名前はモモだったか。
4、5年生の頃に事故で亡くなった。なのでそれから暫く経っての話だ。
当時は珍しいレッドのトイ・プードルで、母の知り合いの犬の子とのことだった。
誕生日は8月15日。この日だけは物覚えの悪い僕でもしっかり覚えている。
来た日も忘れない。11月15日、ちょうど3か月目。
ケージを開けた時、第一印象は「ぬいぐるみみたいだな」と思った。
ソファにも自分一人では上がれないほどの小ささで、当時から大人しい子だった。
手に乗るくらいの小ささで、毛玉がコロコロ転がっていると思ったほどだ。
僕は末子なので、彼が来てから弟が出来た気分になった。
存外に犬の成長というのは早いもので、1年でそれからの13年間変わらない大きさになった。
散歩に連れて行く時は喜んでいたと思う。すぐさま玄関へ走って行ったから。
散歩の時は興味津々なのかジグザグに動くので、
それでは疲れるだろうと思っていたら案の定良く息を切らしていた。
いたずら好きなので時には叱りつけたり、嫌なことをさせたこともあったと思う。
それでも、僕にとってはかけがえのない家族の一員だった。
親から訃報を聞いた時、「嗚呼」と思った。
覚悟はしていたつもりだ。折合いはついているけれど、心境は穏やかではない。
最後に何を思ったのだろうか、好物のササミの味は覚えていただろうか。
一緒に寝た1月を思い出すと、今でも彼の暖かさを思い出す。
彼からは少し整理しきれないほど、沢山のものを貰った。
僕からは一体何を返せたのだろうか。
デジタル写真は僕の手元に残っていない。写真立てに入れて飾っていたから。
また気が向いたらアップロードするかもしれない。
その時は彼の顔でも見てやってほしい。
しんみりしていると人の顔を覗きに来る、元気な子だったから。
写真がなくて読みにくいことこの上ない記事だけれど、
最後まで読んで下さってありがとうございます。
次回からはしんみりしない話に戻ろう。