アウトドアと飯のあれ

神奈川→富山在住のアウトドアと飯と旅行のあーだこーだ

2019年6月20日 五響の森 まんだら遊苑

やぁ。

あっという間に梅雨が終わり、盛夏に近づかんとするこの頃、

明日21日から夏至の初候『乃東枯(なつかれくさかるる)です。早いものですね。

 

庭のマツの木にマツカレハの幼虫が大量発生しておりまして、

枯らされても困るので毎年この時期に消毒剤を撒くのですが、

散布前に少し片付けようと箒で落としてたら眼前に落ちてきまして、

危うく往来の真ん前でオシシ仮面になりかけました。

 

f:id:akiranngo:20190620163751p:plain

ケムシキライ。ケムシコワイ。

そんなこんなで今日も元気です。

午後から少しドライブがてら、五響の森 まんだら遊苑に行ってきました。

 

f:id:akiranngo:20190620163943j:plain

駐車場から200mほど歩く。

富山を愛する紳士淑女の皆様方以外「まんだら遊苑ってなんじゃらほい?

と思われるでしょう。

立山の麓にある施設で『立山曼荼羅』の世界観を元にしたテーマパークです。

 

次は「立山曼荼羅って何?」となるはず。

 

古くから立山は三大霊峰として、全国から参拝客が集まる信仰の山でした。

インターネットやガイドツアーのない時代、

山麓岩峅寺(いわくらじ)芦峅寺(あしくらじ)の宗徒が全国を行脚して、

立山信仰を広めたのです。

 

f:id:akiranngo:20190620164042j:plain

八大地獄の模型。

しかし「どこそこに良い所があるよ」と言われても、写真も動画もないのですから

イマイチピンと来ないですし、なかなか行こうとはなりませんよね。

 

そこで彼らは立山を図解した大きな絵画を全国各地へ持っていき、

ここはこういう場所だよ」と絵解きしながら立山信仰を広めたのです。

メッチャ乱暴に言うと、今でいうパンフレットです。

 

f:id:akiranngo:20190620164333j:plain

鐘を突くと閻魔の裁きが行われるらしい。

その絵画を『立山曼荼羅』と呼び、立山の博物館に展示されています。

 

立山曼荼羅密教的世界観をこの場で総ざらいすると、

日が暮れるほど長ーーーーーくなりますのでまたの機会に。

興味がある方はこちらを。

立山信仰の歴史と立山曼荼羅

 

f:id:akiranngo:20190620192130j:plain

魑魅魍魎の怨嗟の声が反響する。

まんだら遊苑は、立山曼荼羅をベースにした環境施設です。

始めに訪れるのは、立山登山者が見る困難や苦痛『立山地獄』を元にした『地界』。

 

f:id:akiranngo:20190620164011j:plain

嗅覚や聴覚で地獄を再現しています。

峻険な峰々が連なる針山地獄の剱岳

手を付けると染み付いて取れないほど赤いと謂われた血の池地獄ミクリガ池

強欲な僧が牛へ変えられた畜生ヶ原(『妻鏡』)

弥陀ヶ原に点在する餓鬼の田、

その名の通りの地獄谷

 

ケーブルカーもバスもない頃、立山登山は登拝までの苦痛や困難に加えて

諸々の地獄が立ち並び、平安貴族の間でも語り草だったそうで。

 

f:id:akiranngo:20190620164801j:plain

精霊橋。

地獄とか浄土とか、現代日本で言うとアレな眼で見られがちですが、

わりかし社会情勢の問題って、昔と今もそれほど変わってないんですよね。

「昔の人もこう思ってたんだなぁ」と考えて読むと、少し面白くなりますよ。

 

f:id:akiranngo:20190620164809j:plain

眺めが良い。

高所恐怖症の人は怖いだろうなという橋を進むと、現世救済の鐘が。

常願寺川が蒼を称えて見事な景色ですが、

秋の寂しい季節に来るとまるで賽の河原に見えますよ。

鐘を鳴らして、『現世』へと戻ります。

 

f:id:akiranngo:20190620164831j:plain

せせらぎか、林の中か。

現世に戻って陽の道

ここからは色取々の花が咲く、『立山開山伝説』の道です。

沢沿いを歩く道もありますが、林の中、ミニ立山登拝の道を歩くことにします。

 

f:id:akiranngo:20190620164847j:plain

実際の材木坂は1度見たことがある。

立山駅から登った方なら見たことがあるでしょう、材木坂

材木坂、歩いてみたいんですけどあの辺りクマが濃すぎて。🐻コワイ。

 

f:id:akiranngo:20190620164856j:plain

丸岩畳。

遠足の小学生や若い女性など、結構な数が来場していました。

かくいう僕も幼少期から何度も来てるので…。

 

 

f:id:akiranngo:20190620164903j:plain

この辺りは弥陀ヶ原?

石畳が割と僕好みの苔むし方。

せせらぎの音や鳥の鳴き声を聴きながら、立山に向かって歩いて行きます。

 

f:id:akiranngo:20190620164910j:plain

ジャジーな音楽が。

休憩所では、雰囲気に似つかわしくないクマ避けラジオが鳴り響いてました。

変なところでリアリティ出さなくて良いんじゃい!

 

立山信仰の元となる『立山開山縁起』については前にちょちょっと触れましたが、

僕は佐伯有頼ではありませんので、出てこられても困ります。

 

 

f:id:akiranngo:20190620164949j:plain

川沿いから。

水辺の道を歩くと (・-・)/\/\/\/ がいそう。

最近名前を呼ぶと出てきそうなので呼ばないことにしてます。

皆さんも『例のあの人』と呼びましょう。

 

f:id:akiranngo:20190620164926j:plain

須弥山。

暫く歩くと『立山浄土』をモチーフにした『天界』に到着します。

天国をイメージして作られた、視覚・聴覚を用いた空間です。

 

f:id:akiranngo:20190620164934j:plain

説明もうちょっと読むべきだった。

現代アート

電流イライラ棒とかであるよねこれ。

 

f:id:akiranngo:20190620165005j:plain

大きすぎて全景がムリ。

アートは父親が好きなのですが、僕はてんで分からんので…。

 

f:id:akiranngo:20190620165013j:plain

鏡の部屋。僕が写っちゃうので上半分だけ。

神様の衣を模しているみたいです。

なんかたまに光るよ!

 

f:id:akiranngo:20190620165022j:plain

ムーディー。

いかにも投げやりな説明で進みましたが…。

雰囲気重視で進んで、写真撮ってなかったので、

ここから先は君達の目で確かめよう!

 

昔撮影禁止だったよね?いつからOKになったんだ。

 

f:id:akiranngo:20190620165057j:plain

カモシカ今夏たくさん見とるがな。

施設を後にするとカモシカがあり、

匂いをつけたいのか、はたまたかゆいのか、頭をこすり付けてました。

 

f:id:akiranngo:20190620165108j:plain

こわい。

帰り際に見つけたクマ(恐らく開山縁起の一場面がモデル)の置物。

こんな目で藪から出てこられたら腰抜かすわ。

 

f:id:akiranngo:20190620165114j:plain

どこからの移築だろう。

合掌造りの休憩所で一休み。

 

f:id:akiranngo:20190620165120j:plain

暑い日だけど内部は涼しかった。

中に入って寛げます。

飲食OKだったかは忘れたけど、抹茶でも飲みたいね。

 

f:id:akiranngo:20190620165132j:plain

囲炉裏でも囲みたいものです。

とまあ、こんな感じの施設も立山駅の近くにあるのです。

嗅覚や聴覚をお届けできないので、こればっかりは写真では雰囲気が伝わらない。

たまの観光に来た際には、是非お越しになってみてはいかがでしょうか。

 

f:id:akiranngo:20190620165138j:plain

次は本でも持ってこようかな。

帰りは某集落に寄ったけれど、

オロロ(イヨシロオビアブ)に集られたのでそそくさと帰ってきたよ。

もう夏の間は集落探訪はダメかもわからんね。

 

今日の晩飯は鮭!!!!!じゃね!!!!