やあ。
9月も終わりというのに、平地は猛暑が断続しています。
高山帯は一応の登山シーズンが終わり、多くの山小屋は来年まで閉ざされる頃、
秋真っ盛りの立山雄山へ15年ぶりに行ってきました。
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最高点大汝山(3,015m)、富士ノ折立(2,999m)を総称して立山と呼ばれる。
富山の山岳信仰の原点となった、神が降りる霊山。
名実ともに富山のシンボルの山岳。
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始発で室堂まで。
もう高山の早朝は日が出ていないととても肌寒い。
ここ一週間で紅葉が見頃を迎え、山肌がカラフルに色付いております。
輝く草紅葉がとても綺麗です。
ちなみにチングルマは『草』ではなく、小低木という『樹木』の仲間。
なので草紅葉というのは…厳密には違うのかな?
さて、今回の旅路は、立山だけで済ますのもアリかなと思っていましたが
正面の別山まで縦走し、3000m級の景色を思いっきり堪能しようかなと。
この間写真で見た真砂岳への稜線に惹かれて。
以前にも話したかもしれませんが、雄山までは子供の頃に行ったことあるんですよ。
富山県の小学生は校外学習で登らさせられるんです。
でもあの時の教師に言いたい。
よりにもよって残雪期に登らなくたっていいじゃないの!
当時は降雪量が多かったのか残雪が多く、懺悔坂の雪渓で足を取られて
散々な目に合ったのは遠い過去の思い出。
流石に今では、7月頃にならないと登らないみたいですけどね。
秋の早朝なので日照りもそこまで強くなく、一ノ越まで苦も無く。
明け方は曇り予報だったので期待していませんでしたが、
赤牛岳の奥には槍ヶ岳が見える!
中央のは燕岳・大天井岳かな?
暫しこの景色を眺めてから、雄山への道へ取り付き。
険しくはありませんが、落石事故が起こりやすいので渋滞する前に先に行きましょう。
先程の話に戻りますが、しかし今思うと引率の教師の方々は大変だったろうなと。
数十人の子供を連れて、絶対に誰にもケガさせないで山登りですよ。
いやー、僕は絶対イヤですね。おなかが痛くなる。ノーセンキュー。
でも当時、この一ノ越のあたりで密度の濃い雲海が見られ、
とても幻想的だったのを今でも覚えています。
奇しくもあの強制登山が、僕の今に繋がっているのだと思うと感慨深い。
ある程度標高を上げた後の龍王岳東尾根はまさにドラゴンの背のようです。
登り始めて20分程、ようやく小屋が間近に見えてきました。
風も吹いてきて結構寒いです。
あと臭い。地獄谷からの吹き付けがここまで上がってくるんですね。
そんなこんなで15年の歳月を経て雄山登頂。
そうそう、こんな感じだった…っけ?
よう覚えとらんですたい。
今日の天気はここ数日のうちでも抜群。
晴れ渡っているよりも、こういう雲がほどよくある方が趣ある…そう思わない?
密度の濃い雲海の最奥には富士山が見えました。
半年前は眼前に見えた日本最高峰。
もう数百kmは離れちゃったけれど、今でも僕は元気です。
北アルプス広しと言えど、3000mを超すのは立山を含めて10座のみ。
(ジャンダルムは除外。正確には10番目は大汝山、雄山は11番目。)
その特別な景色と手軽さは、今なお続く学童登山を推進する人の気持ちも
少し分かるような気がします。
山頂標は、山頂の神社横に。
今から歩く稜線と、遥かに聳える剱岳。
登山の無事安全を祈願して、先へ進みます。
次回へ続くのじゃ。