アウトドアと飯のあれ

神奈川→富山在住のアウトドアと飯と旅行のあーだこーだ

2021年7月23~24日 剱岳(長次郎谷~別山尾根) (2/3)

前回の続き。

 

3時起床。

Cargo55と一緒に持ってきたNitro26を担いで出発。 

Cargoの挟み込みシステムは、ザックを持ち運ぶのにとても都合がよい。

 

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八ツ峰シルエット。

ガレた道を降りて、剱沢へ。

数パーティ同行してましたが、そちらは平蔵谷源次郎尾根の予定。

僕が向かうのは1本隣の雪渓、長次郎谷です。

 

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「白馬」「針ノ木」と並ぶ日本三大雪渓「剱沢」。

7月も下旬というのに谷を埋め尽くす雪の道。

アイゼンもガッツリ噛むので快適な下降。

もうちょっと時期が遅いと右岸の登山道を辿る必要があるのかね。

 

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長次郎谷でダウンを脱いでピッケルを持つ。

夜明け頃に取り付きに到着。

ここから、標高差1000mの雪渓をひたすら登り続ける筋トレの開始です。

 

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途中まではジグ切らずに登った方が楽かも。

剱岳 点の記』は国内登山の空白地帯だった剱岳を巡り、

国の測量隊と山岳会が初登を争う、史実を元にした新田次郎の山岳小説。

 

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熊の岩。

 

信仰において針山地獄と恐れられた剱岳は、古来より人々から畏れの対象とされ

長らく登る者もおらず、未踏の地と考えられていましたが

後の名ガイド宇治長次郎を加えた柴崎測量隊が記録上初登頂を果たしました。 

そしてその際に、約1000年前の錫杖が山頂で見つかったのはあまりにも有名な話。

 

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ZIG ZAG。向かってるのは6峰フェース?

その測量隊が用いたのが、今回歩いている長次郎谷。

別山尾根や早月尾根が開かれてなかった当時は最も一般的なルートとなり

暫く後に出た登山雑誌には、長次郎谷から詰めるのが通常、ともあります。

 

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テント場。

1時間程で中間幕営地『熊の岩』に到着。

ここは抜群のロケーションで、八ツ峰へ登る人達がテントを張っていました。

 

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久々のアイゼン。足が草臥れるよー。

熊の岩から左俣・右俣に分かれますが、右俣上部にクラックが目立つので

初登にも使われた左俣を選択。

下部ルンゼは通れそうですが、ちょっと嫌らしい感じなので右から巻く。

 

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どんどん斜度が増す。写真じゃ伝わらない!

熊の岩を過ぎると傾斜も増していきます。最上部は斜度40度程。

時折ピッケルで休憩。

日当たりも良いので足取りも焦る。

 

8月上旬くらいになるとクレバスも開いて歩きづらくなるかもね。

 

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長次郎のコルより。

下から2時間半程の筋トレで稜線に合流。

疲れたけれどそれ以上にロケーションが最高すぎて…これはハマる。イカン。

 

八ツ峰の背後に裾野を広げる後立山連峰のエース達。

左から五竜岳鹿島槍ヶ岳爺ヶ岳

 

鹿島槍の前に見えるのは西仙人山とかなんだろうか?

 

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長次郎の頭と北方稜線。

長次郎の頭から先に延びる北方稜線。

山頂まで一部ルートを通りますが、登りやすい岩で楽しい。

始終快適な岩稜でした。

 

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登頂。

7:00頃、山頂着。

快晴の頂では主に別山尾根から来た方々で賑わっていました。

 

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源次郎尾根。

今年は行きたいなあと思って結局機会を逃しつつある源次郎尾根。

何だかんだ今夏は疫病以上に天候が荒れまくっててね…。

とりあえず台風さんは休日に来るのやめろや。

 

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槍まで遠望。

目も眩む快晴。

北アを代表する山々は勿論、槍ヶ岳もばっちり遠望できました。

 

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早月尾根。

去年登った早月尾根。

 

しんどい登りですが景色も抜群、とても楽しい道です。

というかこの間行ってきたんだけどね。また後日話そう。

 

写真撮影も程々にして下山。

次回へ続く。