ウス。
毎年ながらの灼熱地獄。
北陸は糞みたいに曇天続きと冬場はドカ降り、その癖たまに晴れれば
いっちょ前に糞暑いという、アウトドア趣味殺しの地方です。
暑い日にただ山に登っても唯々暑いという目に見えた現実が待っているだけですので、
2ヶ月ぶりの沢登りを楽しむべく、薬師沢へ行ってきました。
今回の目的は薬師沢左俣。北アルプスの中でも人気が高い名渓。
登山口から2時間半ちょっとでテント場に到着、
ちゃっちゃと設営して沢道具を抱え、薬師沢へ向かいます。
夏の薬師は登山者のみならず沢登り、釣り人等の人々が押し寄せる。
まさに一級のアウトドアアクティビティスポット。
この日も多くの方とすれ違いました。
テント場から1時間程で左俣の入渓点に到着。
ここで沢装備に換装して遡行を開始します。
このエリアを代表する赤木沢には何人か入渓していたみたいですが
左俣は終日僕以外いませんでした。ぼっち。
序盤のゴーロ帯は岩を繋いだり、たまに泳いだり。新緑が眩しい。
しかし今回決意しましたが、防水カメラ買うことにします。
ミラーレスじゃ嵩張るし、そもそも取り出すのに非常に手間がかかる。
TG-6とか手頃ですかね。そろそろ7が出るのかな。
少し長いゴーロを進むと、イワナの陰を見ました。
薬師沢はイワナの放流がされていることで有名で、釣り人憧れの渓。
僕も今年始める予定だったのですが、色々出費が重なって…。難しい!
左俣は遡行者が多いので、右俣で釣る人が多いとか聞きましたがどうでしょ。
右俣だと終点が薬師岳なので、登山者の端くれとしてそっちも気が惹かれたのですが。
ゴーロが終わって、直登出来なそうな滝が出てきました。
でもそういう滝は容易に巻けるようになっているので、難しい所はない。
岩は乾いて歩きやすい。ラバーソールの方が良いのかね。
高巻きも草地が多いし。でも若干ヌメりもあったし一長一短?
そして西洋建築を思わせる美しいミニゴルジュに到着。
落ちる滝に日が当たって何とも神々しい…。
ここは右岸から容易に巻いていけます。
藪で苦労しないので、こういう時背が小さいというのは便利だ。
その後も続く小滝群を越え、昼前に差し掛かった頃に大滝が登場。
右岸スラブから登り上げます。
乾いたスラブはフェルトソールだと辛いですが、傾斜は強くないので膝入れれば大丈夫。
大滝を越えてからのラスト連瀑帯は、左岸を少し巻いて進む。
巻きからの下り口で少し苦労しました。あ、足が届かん…。滑るし…。
今思えば上部小滝は水線突破の方が楽だったかな。
水勢が穏やかになる上部二俣に至るのは昼を回った頃。
ここで左俣は直進すれば難所も無く、「アルプスの少女ハイジの世界」と形容される
花畑の大草原に至るのですが
昼前から沸いた雲から霧雨が降ってきました。
日も射さなくなり、いい加減寒くなってきたので脱渓が早そうな右俣を選択。
でも高巻きが必要な滝があったりしたので、時間はトントンでした。
そのまま進んだ方がマシだったかもしれない。
山頂から10分程の稜線に合流、沢装備を脱ぐ。
真夏日とは言え、霧と風が出れば寒さの方が強い。
急いでアプローチシューズに履き替え、太郎平へ戻りました。
今回は最後の最後で霧に飲まれましたが、次回の楽しみに取っておきましょう。
今度は青空晴れ渡った草原をお届けできればと思います。
北ノ俣岳から1時間半程、昼中にテント場に戻りラーメンを食べた後
ズブ濡れの服を着替えてさっさと就寝しました。
小雨が降り続いてましたが、ジオラインMWとダウンがあれば寒さとは無縁。
次回へ続く。