ウス。
年末年始いかがお過ごしでしたでしょうか。
僕は年末寒波に巻き込まれると、去年の再来が目に見えてましたので
いっそ山を越えて電車に揺られ、長旅でもしてこようと思いまして。
人生初の和歌山へ行ってきました。
熊野古道と一口に言っても様々なコースがありますが、
最もメジャーな中辺路(なかへち)をテント担いで4日間歩いて来ました。
今から約1100年前から始まったとされる熊野詣。
数多の人々が行列を作り、京の都から熊野大社へと参詣しました。
最盛期には『蟻の熊野詣』と称される程の賑わいを見せた参詣路。
この中辺路が最も良く使われ、平安の世から千年の時を経ても尚、
国内外から多くのハイカーが訪れることで有名。
起点の滝尻王子から本宮大社まで大体35km。
目的地の一つ湯の峰温泉、更に那智へ抜ける小雲取越・大雲取越も含み
今回の総距離はおよそ75km累積標高±4200m。
あまり寒くない南紀と言えど冬のテン泊、ザック重量は13kg程度。
愛用しているCargo55+FOCUSで行きましたが、容量はギリのギリでした。
まぁCargo55はパッキングに多少コツが要りますが、疲れにくいザックです。
1日目はスタートがどうしても遅くなるのですが、体も軽く小走りで進み
予定地より先に進めたのも嬉しいところ。
道中は石仏や眺めの良い展望台、古い社が点在し、500m毎に標柱も立っているので
いくらか気も軽くなります。
スタートから1時間半、高原(たかはら)集落に合流します。
中辺路はロングトレイル入門にうってつけ。
バスが通るのでエスケープも楽、民宿に数泊して軽荷でゆったり歩くのもヨシ。
むしろ完歩せずに一区間だけって選択肢もアリアリ。
長距離だからこそ十人十色の進み方があるロングトレイル。
当日も日帰りザックを担いだ人が多数いました。
民宿で温かいお風呂に入りながら新年熊野詣…そういうのもあるのか。
昔の人々も、森の中で泊まったりして気儘な旅をしていたらしい。
大門王子は百人一首『来ぬ人を』で有名な藤原定家が山中泊した辺りだとか。
1日目は4時間程、12km程歩きました。
幕営地をきょろきょろ探しながら歩く。意外と良いところはあるんだけど
風抜けが強そうで好きくない。
導きの神八咫烏のお膝元。
古い生活道を思わせるトレイルを進んでいく。
幕営適地に着いたのは15時頃。
まだ日も上がっていましたが、初日はあまり無理せずここで泊まることに。
ネオエアーXサーモとDASパーカ、安いテントシューズを合わせて
いつもの3シーズンシュラフでしたが快適に寝られました。
テント泊で一番の快眠だった気がする…。
1日目はこれで終了。2日目に続く。