アウトドアと飯のあれ

神奈川→富山在住のアウトドアと飯と旅行のあーだこーだ

2022年4月2~3日 北ノ俣岳 (1/2)

GWにはアクセスが格段に良くなり、場所次第で小屋営業もある北アルプス

喧噪の前、人の気配の無い雪纏う山巓を心ゆくまでひた歩きたい。

そんな欲張りにとって比較的手の届きやすいのが北ノ俣岳です。

 

夜明けの有峰湖。

除雪終了点の和佐府橋~飛越トンネルまで6.2kmのヘッデンスタート。

もっとデブリでベコボコと思ってたら、意外と歩きやすい。

トンネルまで約2時間。尾根に登り上げれば有峰湖の展望が良好。

 

寺地山Co1850m。幕営に良さそう。

誰の踏跡もない雪原を気の向くままに。

 

夏季は沼地の如き登山道も、深雪で快適そのもの。

 

3シーズンは長靴必携。

夏に登山靴でこの山に来て四苦八苦した人は、是非冬に再訪してほしい。

 

笠ヶ岳。突き上げるのは北西尾根かな。

蒼天貫く白嶺が際立って見える。笠ヶ岳だ。

何気に未踏の山。今冬の宿題の1つだったが来年に持ち越しだ。

 

左側の緩斜面から上がっていくのが北ノ俣岳

さて、北ノ俣岳は見えてからまた長い。

傾斜は緩やかだが、歩いても歩いても稜線が近付かない。

ひたすら体力勝負な常念岳を彷彿とさせる。

 

これも稜線に出るまで長い、出た後も長い。

 

大日連山と剱岳

そういえば2022年は剱岳の頂に立っていない。

夏頃訪れたが、早々に体調が悪くなって200m登って引き返した。

1年に一度は訪れておかないと苦手意識が出てきてしまう。良くない。

 

鍬崎さん。

鍬崎山も一度登ってから御無沙汰。ここも階段地獄で足が遠のいている。

雪がある時に一度再訪しようか。

 

白山さん。

寺地山から一度下って登り返す。

局所的に吹き溜まるが、ワカンを出す程もない。

 

避難小屋。重いものはここにデポってく。

9:00前 避難小屋に到着。

時間的に黒部五郎岳へ届くかもしれないが、明日の天気は微妙。

割り切ってここにデポして北ノ俣岳へ往復しよう。

 

シュカシュカしてきた。

巨大な翼にも見える見事な風紋の緩斜面を登って行く。

広く長い尾根をひたすら突き進む。思った以上の負担だ。

夏でもこの辺で草臥れる。

 

ダイフクアルイテル!

少しずつ標高を上げていくと、思わぬ先客との出会いが。

丸々としたライチョウはそろそろ換羽の頃だろうか。

 

真っ白な薬師さん。

2時間程歩いて稜線に突き出れば、まずは目に飛び込む薬師岳

ここからの景色は凛凛しさがある。

 

源流の山。

水晶岳雲の平も深く雪を羽織る。

テント一式デポしてきたことに若干後悔してきた。

ここで張れれば美しいアーベントロートのひと時を過ごせたろう。

 

あれが山頂だで。

山頂はすぐ近くだが、広がる景色に足を止めざるを得ない。

 

おほ~。

白と深い青の黒部源流に惚れ惚れする。

4月の頭ともなれば殆ど人の入らぬ所。

いつかこの時期に何泊かで歩き回りたいな。

 

この辺が「日本オートルート」中間地点。槍ヶ岳までまだまだ。

槍ヶ岳も峰の奥に穂先を掲げている。

今年スキーを始めてみたが てんでダメダメ。山に持っていくには程遠い。

 

山頂到着。

11:17 山頂に到着。

電波も通じるのでここで暫し休憩。

 

20分ほどダラダラしてるとガスも登ってきた、冷える前に下ろう。

 

小屋へ降りよう。

北ノ俣の緩斜面はしばしば「スキー場」と例えられるが、

それも分かるくらい立派な広尾根だった。

もっとも、今日のカリッカリな雪質では足腰やられそうだ。

登るにはまたとないコンディションなんだけどな。

 

有峰湖と、あの山は西笠山なんやろか。

かつての富山の秘境、有峰。

数百年前にこの地に立てば、あの谷の向こうに薪炭の白煙でも見えたろう。

 

スキーで滑れば楽しそう。

昔の山の景色はどうだったか。

誰かの紀行文では、西洋のピラーとも言われた密林帯。

白黒の景色を夢想しながら眺めるのも悪くない。

 

これが北ノ俣川スキー場ですか。

しかし本当に長い。緩いので尻セードもスピードは出ないし、

シェルがボロボロになるのはもっと御免だ。

ポリ袋持ってきてソリするのも一向かもしれない。

 

小屋に戻るのも長いな。ズダ袋持ってきてヒップソリしたい。

流石に純白に目も足も痛くなる頃、14時過ぎに小屋へ到着した。

テントを持ってきておいて何だが、寒いのも億劫だ。

暖かさは正義。快適なホテルに泊まるとしよう。

 

水作ってメシ食って就寝。おやす。

小屋で水を作ったり、置いてある登山ノートを読む。

この日の夕飯はエビラーメン。

体も暖まって、kindleで本を読んでいるといつの間にか寝入っていた。

 

続く。