GW前半は日本海側は微妙。
下手に高度を上げるより、麓の暖かさが恋しい。山梨で過ごしていました。

いずれと温めていた大菩薩嶺。ルートは多様に取れるが
小金沢連嶺を絡めた周回が面白そう。富士山を堪能できるイチオシの稜線だ。

末端まで繋げば相当な距離だが、分割しやすいのも嬉しい。
そして日本一長い名前の山、牛奥ノ雁ヶ腹摺山(うしおくのがんがはらすりやま)がある。

牛奥とはこの辺りの地名で、雁ヶ腹摺山というのも幾つかある。
渡りの時期に雁が腹を摺る程の低空でこの峰々を越えていくらしい。

迷いようのない尾根を黙々と登って。
ゴキゲンなナンバーを流し…。

振り返り、富士の高嶺。
この辺の秀麗富嶽が、古い紙幣のモデルにもなったとか。

さて、晴やかなトレイルを楽しもう。
笹原で甲高い声が聞こえ、鹿が東へ急ぎ駆け下りていく。

岩壁のトラバース等もあって思う程スピードは出ないが、
その分森の豊かさをじっくり眺めて歩こうか。

大菩薩嶺方面からの登山者と幾度かすれ違う頃、眺望は開け…。

赤石や農鳥、塩見の峰々を背景に、青瓶を湛えるは上日川ダム。
うららかな春晴れの朝、微睡みたくなる心地良さ。

うるさくない笹原を進んで行けば、行交う人も次第に増える。

峠に至れば目指す峰はもう一息だ。
霜柱は陽射しに溶けてトレイルを濡らす。

挨拶を交わして大菩薩嶺の眺望なき山頂を目指して。

賑わう展望台、風吹付け寒々しい中、大急ぎでカップヌードルを食べる。
さて、帰りはバスで…は少し味気ないな。
どうやら周回できるようだから、出来る限り歩き繋いでみよう。

流石に百名山、夥しい登山者が訪れてくる。
この晴々しい吉日にどことなく嬉しそうな顔が見えた。

暫し降りれば賑わう山小屋へ。
ひと休憩入れて下れば上日川峠。そこから南西に延びるのが日川尾根。

ぱったりと人の気は消え、歩むのはただ独り。平行する舗装に車すら通らない。
尾根というより水平道だが、森の静けさと美しさが
大菩薩嶺のざわつく喧騒をかき消してくれる。

僕はこういう道も大好きだ。
繁く手入れしてくれていて、すこぶる歩きやすく有難い。
やがて電力施設を脇にし、砂利道を降れば舗装に着く。

幸い電波は通じるので若干の退屈具合も紛らわせる。
ふと見上げれば、対岸には朝歩いた稜線が。

正午前に車に戻り、温泉に一浴して魚釣りなどを楽しんだ。
柔かな峡東の新緑ハイキング、荒んだ心が洗われる。
やはり森が喜んでいるような季節は、暇さえあれば山へ行きたくなる…。