前回の続き。
お風呂上りのほかほかの体に清津の冷水が染み渡る。
この一杯にはどんな酒も敵わない。

軒下で小屋主さんと小談議。沢や小屋の話等、色々な話を聞いた。
その中でも興味深かったのはやはり釣りについて。

「上には何本も沢があるが、探索したが不思議と魚影はさっぱりだった。」
「元からイワナが居なかったんだ。」
「水質というより地質の問題だと思う。」
岩を捲ってみても水生昆虫に乏しく、大きなものは1つも居ない。

水生昆虫も岩質を選ぶ、ということは聞いたことがある。
清すぎる流れで貧栄養なのもありそうだ。
過ごすには快適でも、暮らすには別の厳しさがあるのだろう。

さて、普段は夜しか入れない青湯も、自分ひとりの貸切湯。
気兼ねなく漫喫させていただいた。
翌朝は15℃、肌寒さを感じる程でついつい長湯してしまう。

ゆっくりと撤収して陽光で暖まる頃下山する。
欠伸をしたくなるような早朝の森の空気がたまらない。
「クワガタいないかなぁ…カブトいないかなぁ…。」

童心に返る夏休みを終え、9時頃 小日橋。
市街地に戻って朝湯と着替えを済ますと昼前となったので食事処を探す。

幾つかの候補の中から天ぷら屋をチョイスしたが、
食いきれるか怪しい量が来たので、次は腹を空かせて来よう。

昼からはゆるーくドライブしながら帰路に着く。
十日町の棚田はまだ稲穂が染まるに早く、次回は新米を頬張りたい。