雲一つない富士を見に行こう。
起きた時、唐突に頭をよぎったのがそれです。
本当は畦ヶ丸に行く予定だったのですが、
4時に起きて弁当の用意をするはずが起きたら ろ く じ を す ぎ て る - 。
米炊いて1時間、向かって2時間、台風で壊れた橋がまだ直ってない畦ヶ丸の山頂まで
少なく見積もっても3時間。完全にアウト。
何がアウトかっていうことなんですけど、今回、一つ目標があったんです。昼飯を食べるっていう。
山ではいつも、その場の落ち着いた時に昼食を取ってますが、不健康な生活続けてるのに、山でまで不健康ではイカンだろうと。
そういう気持ちになり、何か今日は規則正しく正午にご飯を食べたくなったので、
今回の目標は
「昼ご飯を、ちゃんと昼に食べられる、富士山の見える山に行こう!」になりました。
でも、こんな寝坊してでも今から向かって、昼には山頂について、あまり人がいない、富士山が見える
そんな都合の良い山があるんでしょうか。
ありました。
ということで向かうのは高指山(たかざすやま)と明神山。
高指山と書くと、今何かとホットな飯能にも同名の山がありますが、
こちらは山梨県山中湖町と神奈川県山北町の境を走る、標高1,174mの山。
山中湖の標高が大体980m、気軽にハイキング気分で登れる穏やかな山です。
山頂からの富士山の眺望が評判で、子供連れで登りに来る人も。
今回は高指山と、その隣の1,291mの明神山を含む8km弱の山行です。
休日の御殿場ICは怒涛の込みが予想されるので、
西丹沢へ行く時に使う裾野バイパスで下道を走り、山中湖町へ向かいます。
いかにも走り屋が好きそうな峠を越えて、
9:45 山中湖交流プラザきらら到着。
ここから2キロくらい車道歩きになります。ちょっとブラブラしながら進む。
街中のトイレは爆混みするので、きららで先に済ませておきましょう。
時折近場からテニスをする人達の声が聞こえてきます。
テニスコート、本当にどの方向向いても目に付くくらいある。
バブルの時とか全部埋まってたんでしょうかねえ。
奥に見える、禿げたような山が最終目的地の明神山です。
高指山は東海自然歩道の山の1つ。街中にも自然歩道が走ってますので、
踏破を目指してる方はどーでしょ。
幸福を呼ぶ自販機!
名前はよく聞く癖に、神奈川だと見ないんですよね、こいつ。
道志とか行けばあるのか?
そんなこんなで、標識に従って市街地から少し離れた道を進んでいくと
テニス関連の宿泊施設の横に、高指山へ向かう道があります。
人の家の横を通ってくような道だから
「え、ここ通るの?」って、ちょっと迷っちゃったよ。
山だと大して迷わないのに人家があるとすぐ迷う男。
サンデーのヤンキー漫画でもそんなことしねーぞ…。
途中の分岐まではゆるい林道を歩いていく感じです。
楽でいいです。
というのも、この前の塔ノ岳で散々だったふくらはぎの筋肉痛が取れてないんですよね。
他は1日で取れたのに、ふくらはぎって第二の心臓とか言われてるくらいだから、
やっぱ治りが悪いんですかね?
距離が問題ではないとは思います、奥多摩縦走とかもっと長かったし。
絶対大倉尾根の下りのせいだわ。
まあこの時点で平地は歩けるくらいにはなってるのでモーマンタイ。ノープロブレム。
途中で3本分岐の地点に到着したら、高指山まではもうすぐです。
高指山ではススキが見頃を迎えてます。
分岐を別の方向に行くと、何ですかねこれ。塚?があります。
ヤマラッキョウ。この時期の派手な花の1つですね。
ラッキョウみたいに根っこを酢味噌で食べると美味しいらしいですが食べたことはない。
とまあ、5~10分くらいちょっと急な坂を上って行くと、山頂に到着。
11:20 高指山。
写真撮りながらゆっくりペースでもこの速さでこの景色が堪能出来るのは良いですね。
山中湖と富士山を正面に捉えるロケーションも見事です。
そもそもこの山については本当に最近知ったばかりなんですが、来て良かった。
人も休日ながら、ごった返してもいないし穴場です。
ただベンチとかは殆どないので、シートを持ってくると良いです。
で、本日の昼食はこれ。
いい加減おにぎりに飽きたので。
デミグラスハンバーグトマト丼。そのまんま。
Luntusという弁当箱を買ったはいいものの全く使っておらず、
どうしたもんかと思ってたのですが、これくらいの山行ならちょうど良いかと思って作ってみました。
下に米、上におかずで分離出来るようになっていて、米を電子レンジで2分ほど加熱しておけば数時間はおかずも温まるようになっています。
米の容量が表記ほど多くない、というか、1合くらい入るんですが、おかずを重ねると圧縮されて猛烈に固まるので
気持ち少な目にすると良いかもしれませんね。
それか米をはえぬきみたいなさっぱりしたのにするか。もっちりしたコシヒカリは余計にもっちりしちゃうかも。
味は自分で言うのもアレですが、とても美味しかったです。
彩りが無いのでベビーリーフとプチトマトを洗ってジップロックに入れて、別の容器に入れて持ってきましたが、
なかなかベビーリーフが疲れた体に美味しい。
ハンバーグも2つも持って来ちゃって、多かったですがすんなり食べられました。
また何か気が向いたら作ってみたいですね。
その後は正午までダラダラして、ちらほらいた人も居なくなったので次へ出発。
明神山はここから大体2時間もあれば到着します。
晴天の中、木漏れ日を歩くのって楽しいですよね。
尾根沿いなので風も涼しく、暑さを感じない晴天って眠ってしまいたくなります。
この辺り一帯はアブラチャンの林です。
アブラチャンってのは女の子の名前ではなく、こーんな樹。
地面から栽培エノキのようににょきにょき生えるのが特徴です。
その名前の通り、油分を多く含む樹木で、生木でも良く燃えるみたい。
上から下まで太さが均一に伸びるので、杖とかに使えたらって思いますけど、ベトベトするのかなぁ?
落ち葉のじゅうたんを歩いていきます。
この山近辺の特徴でしょうか。土質が丹沢とは違い、踏むとザフザフします。
また日の当たりが良いので落ち葉もカサカサ。
踏むとザックザク音が鳴って楽しい。霜柱踏んだ時みたいな感じ。
リンドウ。
丹沢のリンドウとは全然違います。何て名前なんだろう。地域差で種としての差ではないのかな?
参考ついでに、この間の山行のリンドウ。
リンドウは種類がありすぎてよく分らんですね!
キノコを最近撮ってない気がするので。
というか、全然ないね!あるところにはあるんだろうけどさ!
ここんとこ沢に行ってないからだと思います。近々行こうかな。
これが何かって言われてすぐ答えられる人は草オタク。
ヤマトリカブトの実です。
こんな豆みたいな見た目してるんですね。和え物で出てきたら食べちゃうよ。
背が高いって良いですよね。目立つし。
僕とか子供の時から全然伸びてないですもん。あと5cmは欲しかったよ。
目立ちたくはないけどさ。
巻き付いてるのか、1つの木なのか、もはや判別がつかない。
そんなこと、彼らにとってはどうでもいいことなんでしょう。
とまあ、急坂はありますが全体的に見てゆるい樹林帯が続きます。
あとイノシシと思われる新しい土の掘り返しが多かったです。
元々シカ撃ちとかは入ってるみたいだし、いるんでしょうね。クリの木とかもあるし。
樹林帯を抜けると、ススキがまた顔を出します。
ここまで来たら山頂はすぐです。
13:30 明神山。
より富士山に近く、遮る物が何一つ無い素晴らしい眺望。
奥に見えるのは南アルプスの山々です。
湖畔のすぐ脇には大平山。
湖ではボートがちらほらと浮かんでます。
位置的には大洞山かな?
山頂には山中諏訪神社の奥宮。
山中諏訪神社自体はここから見て山中湖の向こう岸の方に構えています。
実はこの明神山は、山中湖の名所「富士八景のパノラマ台」の裏にある山。
なので車をそちらに停めて、ちょっと登ってこの景色を気軽に見られます。
この区間だけなら樹林が全くないので迷いの心配もありませんからね。
犬と来てる人もいたくらいです。犬も大変だな…。
ただ、ここの土質が凄いザラッザラしてるのと、ちょっとした急登なので、
降りる時は気を付けた方がいいですね。全く靴のグリップが意味をなさず、トレランなんかしたらすっ転ぶので。
麓に見えるテニス場のあたりが駐車場。
このまま20分ほど下って、パノラマ台に到着します。
パノラマ台は富士八景と呼ばれるスポットの1つ。
高そうなカメラ持った爺ちゃんから若い人までごった返してます。
散々堪能したので、横目に見ながらパノラマ台を後にし、
10分ほど車道歩きをして、三国山コース登山道入口から麓へ下ります。
三国山へはここを通って明神山へ行き、更に進むわけですね。
綺麗な木立でこの辺りに住むなら散歩コースに良さそうだ。
しかし今回は最初から最後まで晴天でした。中々ないよこんな日。
色んな人の山写真見てると、他の山も快晴で行きたい山も増えました。
14:35 山中湖交流プラザきらら到着。
思ったよりも時間がかかりましたが、足に負担をかけずになかなか面白い山行が出来ました。
富士山を思う存分堪能できました。またいつかこの山に来よう。
さーさ、山降りたら温泉。
8km走らせて山中湖温泉紅富士の湯へ。
温泉から富士山がドデカく見える。
露天風呂の温度がちょうど良くて好みです。
温泉全体も、富士山が見えるよう巨大な窓がついて自然光が入り込み、清潔感があって良いところです。
駐車場や館内の広さに比べて、少し温泉内のキャパが足りてない感じがしましたが、
休日だからでしょうかね。
温泉入った後にデラックスマッサージ機とかいうのがあったので、
何がデラックスなんじゃい、と思って10分間やってみました。
成程、ふくらはぎから手までマッサージできるやつでした。
ちょっとふくらはぎがマシになったかも。
肩はもみ玉がちょくちょく肩甲骨を殺しに来てましたけど。(リモコンで調整できます)
その後は富士を見ながら寝られるベッド、みたいなのがあって、それに夕焼けになるまで寝ようと思ったら、
起きたら日没になってました。はー。
パノラマ台まで間に合わないので、きららから撮った日没の写真。
これもこれで乙。
その後は裾野バイパスが渋滞してたのもあって遅れましたが、20:00に帰宅。
朝の思い付きで行った山でしたが、非常に楽しめました。
次は沢や滝がある山がいいな。奥多摩とか行こうかな。
またその時にお会いしましょう。じゃーーーね!