ぼっちでイブじゃダメなのかよ!
ウス。24日、クリスマス・イヴですね。
( ゚д゚)、 ペッ。
何がイヴですか。クリスマスがあるのに何でもう1つ行事があるんですか。
We wish you a Merry Xmas♪🎄 じゃねーよ。正信偈でも唱えてろ。
ゲームが欲しいとねだったら、翌日手塚治虫の本が置いてあった時から、
白髭のジジイを憎んでるんですよ。
手塚治虫はそれはそれで面白かったですが。
あ、タンドリーチキンが食べられるのでそこだけは良いことです。🍗
そんなクリスマスどころか年中ぼっちの僕は今日も今日とて登山。
今回向かうのは、イヴにちなんで「伊吹山」。
24番目の山行のクリスマス・イブキです。これがしたいが為だけで後々苦しむ羽目になるわけですが後述。
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伊吹山。滋賀県と岐阜県に跨る伊吹山地の主峰で1,377m。日本百名山・新花の百名山の一峰。
滋賀の最高峰であり、古くから霊峰・神の宿る山とされる。
「日本書紀」「古事記」では、日本武尊がこの山の神の討伐に向かったところ、返り討ちにされ、
その際に負った病が原因となり、日本武尊は亡くなったという伝説が残されている。
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前日昼14時に出発し、今回は高速道路を使わずに下道で滋賀に向かいます。
しかし神奈川から静岡・愛知を横断して滋賀へ向かうので超長い。🚙💢
400kmをひた走ります。刈谷で休憩したり、愛西の道の駅で寝たりして、
6:20に伊吹山ゴンドラ跡駐車場到着。
運転するだけで疲労感が募りました。
しかしこれだけ運転すると、秩父までの100kmとか物凄い近く感じますね。
伊吹山の駐車場は集落内に数多く点在しますが、ここが一番安く且つ近いらしい。
300円払って登山口まで少し降りる。
6:40 出発。
標高はそこまで高い山ではありませんが、登り続けるなかなか歯ごたえのあるルート。±1150mくらい?
シーズン終わって朝早くなので、一番乗りです。
伊吹山は登山口の0合目~山頂の10合目まで途中途中に看板があります。
0合目~1合目はゴロゴロしてる道。秋に散歩したら気持ちよさそう。
20分くらいで1合目に到着。
「ゴンドラ跡」と言いましたが、一昔前まで駐車場から3合目までは、ゴンドラで上がることができたそうです。
遺構や地図の記載もあったので、もっと昔は5合目までも?
今ではゴンドラの運行自体が廃されているので、登るのであれば自力でしか登れない、とのこと。
スキー場跡地から続く道を登っていきます。
このゲレンデからパラグライダーの体験ができるみたい。
琵琶湖を眺めながらの朝焼けパラグライダーは楽しそうですねぇ。
しかし連日の雨の影響か、ぬかるむぬかるむ。
伊吹山は豪雪で有名な山ですが、まさか泥が隠れた強敵だったとは。
雨が降った翌日にはゲイターを持って行った方が良いかもしれません。
7:20 2合目。
結構登ってきた気がしましたが、まだまだ先は長い。
と言うのも、酒呑童子の父伊吹弥三郎はこの地の出身で、
見える小山がかつて草刈り場だった徳蔵山、下に広がるススキの平原が、弥三郎が遊んだ蹴鞠場らしい。
神話やら妖怪やら修験道やら、背景を調べていくとまた違った発見がありますね。
そういうの考えていくの結構好きです。
2合目を歩いていくと、山を越えて視界が開けてきます。
あれが今回登る伊吹山です。
欧州にでも来たかのような風景ですね。ヨーロピアンテイストというか。
あっ、これSkyrimで見た!
野良ドラゴンが飛んでくるんでしょ、知ってる。
ということでWatch the Skies置いときますね。
TES V Skyrim Soundtrack - Watch the Skies
TES6早く発売してくれ~。
強風吹き荒れる平原を歩いていると、3合目に到着。
かつてのゴンドラやホテル跡が残されています。何で廃業したんだろう。
財政難だったのかなあ。
7:55 4合目。
3合目~5合目は結構短い。
8:05 5合目。
5合目は売店と自販機とベンチがあるので、シーズン中は混みそうです。
売店は例のごとくシーズン終わってるので閉店中。
元々売店の横に自販機があるってのは知ってたので、補給しようかなーと思ってたんですが、
簀巻きにされてたわ。
こ、このヤロー!
まあ「凍結するので1合目以外のトイレは冬季閉鎖」から大体察してたけどね。
そんなこんなで振り向くと、3合目のゴンドラ駅があんな遠くに。
それにしても良い眺めです。
右に見えるのはご存知日本最大の湖、琵琶湖。
帰ってくる時には沖ノ島も見えました。沖ノ島、ネコがいっぱいいるみたいですね。
伸び伸びと時間が使える時には是非観光してみたいです。
8:15 3合目からも見えた6合目避難小屋。
これは豪雪や強風にもしっかり耐えられそうな立派な小屋だ。
シカだー! pic.twitter.com/Eftn8C2PrA
— 成瀬晶 (@akiranngo_M) 2018年12月23日
シカもいました。遠すぎてよーわかんね。ちなみにツノがあったのでオスです。
6合目からちょっと登ってたらこっちに気付いたのか、リズミカルに飛び跳ねて逃げていきました。
こう見るとシカの運動能力ってすげーな。
シカが逃げた方を見ると、何やら小屋が。
行導岩、あるいは平等岩と言う巨岩だそうで、修験道の霊場として用いられたそうです。
小屋が残存するあたり、今も使われてるのかな。
この伊吹山に寺を開いた人が、十数メートルの岩に登って瞑想してたみたい。
石灰岩は土壌で守られていないと、風雨でボロボロ崩れてしまいます。
その崩れ方も規則的ではないので、ところどころに雨風に晒された墓石が屹立したような平原となります。
こういった地形をカレンフェルトと呼び、有名地では四国カルストもその類ですね。
四国カルスト、運転するのが楽しそうです。混んでるかな。
8:50 8合目。
座って滋賀を一望できる休憩所。
あっちの方面は養老山のあたりかな?
麓には名瀑養老の滝が流れています。
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昔々、お酒が好きな父と、働き者の息子がいました。
ある日親孝行の息子が働いていると足を滑らせてしまい、落ちた先には水の代わりに酒がしぶきを上げて流れており、
酒を汲んで持って帰ると、上等な酒で父はたいそう喜んだとのことです。🍶
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という養老の滝伝説が知られており、全国的に有名な酒「養老乃瀧」もこの逸話に感銘を受けた創業者が付けたらしい。
小さい頃読んでいた「ドラえもん」に「ようろうおつまみ」という
この話を元にしたひみつ道具が出てきたのを今でも覚えてます。
6合目あたりから霜のように降りていた雪も、このあたりになってくると道を覆うように積もっていました。
手掛岩。
修験道の山で、かつて女人禁制であった伊吹山に夫を探しにきた女性がいましたが、
神様の怒りを受けて滑落してしまいます。
その際に掴んだ岩には、落ちまいとする指の跡のように裂け目が出来たとされます。
霧氷。
この時期の登山の風物詩ですがなかなかお目にかかれなかったので、
今回見ることができたのも良かったです。
ラストスパートで登っていく。
ゴツゴツした岩肌が冬期登山の過酷さを知らせるよう。
冬にこれラッセルして登るのは気が遠くなるねこれ。
9:15 伊吹山山頂。
周りの山は雲がかってますが、ここだけ風が強いのか、すぐに吹き飛んでいく。
あまりにも寒すぎて山座同定してる暇がないですが、中央で雪が積もってるあたりが貝月山かな。
その手前から国見岳、稜線伝いでこっちに向かって御座峰かな。
地図に記載がない山が多い。
この伊吹山は、麓から伸びる伊吹山ドライブウェイで山頂まで来ることが出来るので、
シーズンは観光客でいっぱいになるとか。
冬季閉鎖されているので今の景色は一人占めです。
実際はトレランの人に抜かされたんですが、その人達も寒すぎたのかすぐ降りてきました。
タイツも履かずに登ったらそうなるやろ…。
あー弁当食べてゆっくりしたいと思わせるのがうまいねぇ。
麓に雪など1つもないのにこちらは銀世界。
ザクザク、ザクザク。
新雪を踏む時の心地よさには誰も抗えません。
永遠にオノマトペを聞いていたくなる。
暫くは無風なので見た目ほど寒くはありませんでしたが、
風が吹けばやはり肌寒さが勝ります。
靴跡だけが残る中、景色を堪能したので食事にすることにしました。
避難小屋の扉を開く。
小屋ってより、多分シーズンには開いてる寺ですね。
風を凌げますがあまり広くないので、時期によってはぎゅうぎゅう詰めになりそう。
おにぎりや行動食を食べてゆっくりしていると、他の登山者も登ってきました。
ちなみに今回の行動食はボトルに入れたベビースターラーメン丸。これ食べやすいね。
琵琶湖。
別の方角からは晴れてると南アルプスや御嶽山が見られるらしい。
生憎雲がかって見られませんでした。むむむ…。
ご飯も食べ、風も収まってきたので10:00出発。
こんな良い景色が車で来れちまうんだから文明の力ってすげーってなもんです。
来るときにちょっと不安だった凍結場所も、日差しが当たってグッズグズに溶けてました。
チェーンアイゼンすら不要でしたね。
これはこれで困る。今度からちゃんとゲイター履いてこよう。
ニオイタチツボスミレかな?
何で冬に咲いてんの?って思いましたがこの一輪だけだった。
このおっちょこちょい!!
こうやって見ると西側も面白そう…。
あちら側を超えると、セメントの採取鉱山。
こっちまで削らないでくれよな~。
ちょっと寄り道しながら降りてたのでゲレンデまで遅くなりました。
この景色見たらスキーしたくなるな。
今年はスキーしたいんだ。富山に戻った時にどこかに行けたらな。
1合目から登山道で戻るより、林道通ってみるのも一興と思ったので。
遺構を見ながら木漏れ日を歩くのは良いんですが、結構足に来るね。
30分ほどで下山終了。
13:20 駐車場到着。
疲れたけど、存分に冬を堪能できた1日でした。
本格的な雪山に行くのはまだまだスキルが足らないけれど、たまにはこういうのも良いじゃんね。
下山後は僕が最も行きたい場所の1つにも挙げてる、醒ヶ井宿に寄ろうかとも思ったんですが、
今行くのもなー、と思ったので夏にでも行きます。
混むけどさ。その方が夏の楽しみが増すってもんよ。
こういうのは小出しにしちゃいけないわけ。
ということで別の場所に寄りました。泉神社。⛲
日本の名水百選の1つに選定されている湧き水らしい。
日本武尊が飲んだ居醒水って、醒ヶ井の湧き水のような気がしないでもない。
ということで飲んでみました。
(※生水の飲料は自己責任です。)
疲れた体に染み渡る、何と形容するべきか、つるつるしてる飲み心地でした。
うーむ、うまい。
下山後の温泉は20km離れた養老温泉ゆせんの里。
ゆせんの里 | 岐阜養老温泉~天然温泉ホテルと日帰り温泉~汗蒸幕・岩盤浴・露天風呂
湯から上がると逆に温かくなるカルシウム泉。
近くにもこの時期カルシウム泉あればいいのにな。
その後は火照った体に下山コーラをキメて、ソファでダラダラしてると永久に帰れなくなりそうなので、
断腸の思いで400km走って帰ってきました。
クリスマスで道路が混んでるし。レクサスは名古屋走りするし。花火が上がってるし。
途中豚骨ラーメンを食べ、箱根峠あたりで精神が限界に来て
「もう二度と下道でこんな弾丸登山しないぞ。絶対だからな…。」
と固く誓ったのでした。
帰ってきた後は倒れるように寝て気づいたら朝でした。
次に近畿に行く時は、ちゃんとした宿に泊まることにします。
今回で今年の山は一応の納めということで。
また年明けにどこかに行くかもしれませんが、もしかしたら冬眠するかもしれません。
冬も色々行くところはあるので、その時の写真でもつらつらと上げられたらなと思います。
それでは皆様、来年までご機嫌よう。ばいばーい。