今夏は一段上の酷暑の予感。
焼け石に水?いやいや、どうせなら冷水でジャブジャブ洗いに行きましょう。
ってことで山梨の東沢渓谷へ沢登りに行ってきた話。
前日からのんびり走って6:00 道の駅みとみに到着。
1年半ぶりの鶏冠山との再会に心躍る。
橋を渡って東沢へ入る。
久々の奥秩父の山中、気分も高まります。
鶏冠山に行く人がちらほら。
沢登りの聖地とも呼ばれる人気の沢、今回は先行と僕と後続合わせて3PT。
日本の沢登りの原点とも言える場所。
下部は手が出せなそうな水勢と滝が連発。
巻き道からの景色も見事なので飽きるということがない。
この谷を代表する法螺ノ貝ゴルジュは仄暗い影を落とし、
蠱惑的な口をぽっかりと開けている。
このゴルジュを超えるとぼちぼち入渓点に到着。
水温も低くなく穏やかな沢が楽しめそうとワクワク。
のんびりと撮影しながら、苔と岩に彩られた蒼い沢を遡っていく。
長々しいゴーロ歩きだが、見所は沢山。
シャッターを切る回数も増える。
黒々とした大岩壁は麹岩。木暮理太郎によると檜材伐採用の小屋が建てられていたらしい。
歩みと共に景色も一変する。
このスラブは渡れるそうだが、思い切りズリ落ちて水にダイブ!
幸いズブ濡れになるだけで済んだが、大人しく右岸から巻く。
大人になってから虫を素手で触ったり、草むらで走り回ることに躊躇するように。
これはいかん。
いざ童心に帰って水に肩まで浸かることに…
いや、昔からカナヅチだから泳ぎはしなかったな。
取り留めのないことを考えながら昇っていくと、釜ノ沢の分岐に到着。
時間は正午前だがもう少し頑張ろう、休憩も程々にして幕営地まで行こうじゃないか。
魚留めの滝は少し下流から巻き上がって落ち口へ。
落ち口から続く千畳のナメはこの沢のハイライトとも言える渓流美。
ナメ歩きは万病に効く。
フェルトソールのフリクションが心強い味方となる。
程々に楽しんで三段の滝を巻き上がる。
意外と立ち木が脆いのと足場がザレるので高度感が凄い。
この日の1週間前にも行方不明者が出ていたそうな。見つかっただろうか。
そして西俣と東俣に分岐する両門ノ滝に着いた。
現実離れした絵画の世界のようだ。ここで大休止。
今回は甲武信ヶ岳に詰めあがる東俣へ。
滝自体は全く手が付けられなさそうだが、巻き道は明瞭なので有難い。
そしてこの日最後のヤゲンの滝で高巻きをだいぶ間違えた。
だいぶ脆い斜面に出て上へ追われ、なかなか下降できず四苦八苦。
やっとの思いで下降すれば、幕営地の広河原。
名前の通りどこにでも張れそうな程開けた天然落葉松の林。
少し奥の河原に良いポイントを見つけたのでそこを今日の宿とする。
焚火で体を乾かそうと思ったが、15年ぶりの焚火は上手く行かず苦笑い。
ずっと起きてるのも何なのでさっさとシュラフに入って就寝。
途中まとまった雨が降り、雨音に耳を澄ましていると後続PTが前を通り過ぎて行った。
次回へ続く。