廃集落の数が多い。
最近まで居住していた神奈川県が全国的に見ても少ないこともあるが、
富山県の高度過疎集落・廃集落の数は両指に収まらないほどである。
廃集落の経緯は地域により様々であるが、
①高度経済成長期に端を発する、都市部への人口流出によるもの
②自然災害に起因するもの
③災害防止用ダム建設による集団離村 が主な要因として挙げられる。
県内の廃集落群も、多くがこのいずれかに該当する。
数多の廃集落が忘れ去られゆく中、
富山県内の昭和から平成初頭にかけての廃集落の内情を網羅した、
『村の記憶』という桂書房出版の本がある。
登山愛好家二十余名による事細かな文献の調査、当時を知る住民への聞取り、
フィールドワークを元に作られた、富山県の廃集落を知る上で貴重な歴史的資料である。
記述のある廃集落全景をGoogleマップ上に起すと、こんな感じ。
細かい位置が多少違うかもしれないが、人の手によるものなので勘弁して欲しい。
その数72。
昭和初期から平成に到るまで、少なくともこれだけの集落が廃されたわけだ。
この本を読んだ時、執筆者の方々の努力に深く感銘を覚えたわけだが、
もう1つ思ったことがあった。
「発行から30年近く経っているならば、現在の数はもっと多いだろう」
平成から令和となり、僕の知らぬ内に消えた廃集落も数多いのだろう。
地図からこっそりと名が消えた集落も、あるのかもしれない。
少しその足跡を追ってみたいなと思い、
「富山県内の令和期以前における廃集落群の網羅」を、長期目標とする。
「長期」って付けてるのはヨボヨボになっても終わらない時の言い訳です。
50年かかろうと「長期」だからセーフ。
まあ仰々しい話ではなくて、
単に登山の帰りとかに廃集落色々回るのも最近の趣味なので、メインの1つにしていこうかと。
相変わらず登山メインだから大して変わりねえけど。
それでは。