ウス。
毎度毎度のお久しぶり。
7月下旬にふと思い立って奥穂高岳~西穂高岳の稜線を歩いてきました。
いわゆる奥穂西穂縦走というやつですが、問題は奥穂へのアプローチ。
上高地からの道が主流ですが、ようやく今年から白出沢が解禁されました。
時間に縛られない新穂高からの最短経路を歩いてきましたよ。
珍しく遅い7:20スタートで、出合についたのは8時頃。
樹林帯は刈り払われて歩きやすいですが、少々滑って難儀する。
下りだと疲れそうですね。渡渉点でサクッと川を渡って石切道を歩きます。
奥穂西穂縦走は、数多の登山者に愛される穂高の華ですが
この道が歩かれたのは今から100年以上前の1915年。
中野善太郎が飛騨の名ガイド今田由勝とこの白出沢を詰めて初縦走したのです。
嬉しきは探検の朝よ、雲際から落る瀧も有らう、毛氈敷きつめた花園もあらう、
クレッバスの雄大、岩壁の豪壮、それ等のものが、前人未踏の境に、
遠来の客を犒らふ事だらう
(中野善太郎『蒲田谷より穂高登山』)
由勝はあの重太郎新道でお馴染み、今田重太郎の兄弟。
僕もお世話になった道。親近感が湧きますね。
新穂高から3時間近く歩いて、荷継小屋跡に到着。
ここからが本番開始なのでした。
今回はテン泊で来てたのでこのガレ場800mアップがしんどい!
幸い、吟味してAK27で来ていてよかった。Cargo55にバカバカ突っ込んでたら
疲労困憊もいいとこでしたね。
アビナイヨ岩に着いた時には正午で…。
飯を食べてゆっくりしようとしたら小雨がちになって来たので
いっそ穂高岳山荘まで詰めよう、という結論に。
13:11 穂高岳山荘到着。
なんだかんだ6時間近くかかっちゃいました。なかなかしんどかった。
服も靴も小雨と露でびしょびしょ、晴れる見込みがなかったので
乾燥室を使う為に小屋泊に切り替えてひと段落…。
したら晴れてやんの!んもう!
まぁ山にいて万事上手く行く方が珍しいってね。
小屋に泊まったからこそ、東京の若いお兄さんと話したりして楽しかったし。
これはこれで良いものです。
そのお兄さんは群馬出身なのだそう。妙義に行った話で花が咲く。
奥穂はどうせ明日登るし、その元気も出ないし。
靴を乾かしながらゆっくりこの景色を堪能することにしました。
日光浴は全てを解決する。
ブロッケンなんかも見ちゃったりして。
雨は思いがけないお客さんも連れてくるんですね。
夕飯食った後に外出てみたら、白出沢が真っ白になってるの!
なかなか見ない凄い雲海でした。ふつくしい…。
あたりも薄暗くなってきた頃、常念岳に灯が燈りました。
ぼちぼち暗くなってきたところで、20時頃就寝。
耳栓していても夜はなかなか風が強くなって、度々起きちゃったよ。
次回へ続く。