アウトドアと飯のあれ

神奈川→富山在住のアウトドアと飯と旅行のあーだこーだ

2022年12月30日~2023年1月2日 八ヶ岳全山縦走 (2/4)

前回の続き。

 

2日目朝 4:00起床。夜中は結構な風が吹いていたが早朝は無風快晴。

カレーメシを食べて、パッキングを済ませて6:18出発。

 

6:42 基部に到着。

締まった雪で好調に進む。基部で日の出が始まり、周りの山が燃え盛る。

 

対岸の阿弥陀岳南陵。

阿弥陀岳南陵が赤銅色に灼け付いて行く。

年末年始は多くのPTが入っていたらしい。天気が良ければ行列確定だろう。

 

朱の権現岳を背に。

権現岳に連なる雪稜の美しさを堪能していると、単独行の後続が追い上げ。

このガレたルンゼで後続がいるとなかなか緊張した。

 

雪が付いてれば厄介なルンゼ。今回は少なかった。

夏なら何の気もない所だが、前回はここにびっしり張った雪に手こずった。

この為ダブルアックスで来たが杞憂で、結局全日テントのアンカーに使っただけ。

 

ルンゼを過ぎれば高度感はあるが難もない稜線歩きが続く。

 

西へ東へ蛇行しながら詰めていく。

赤岳の名の通り、茶けた稜線を闊歩していく。

文三郎の分岐でひと休憩して行列の続く山頂へ向かっていく。

 

8:56 赤岳。

大勢で賑わう赤岳。

予定より早く到着したので、写真もそこそこに展望荘で一休みしようと出立する。

 

今日の目的地はあの山の向こうの向こう。遠い。

展望荘で1時間ほど休憩。泊りの方と駄弁ったりパッキングし直したり。

 

やはり60Lで冬山3泊は無茶がある容量だった。

70L以上でないと流石にこの行程で快適なパッキングは出来ない。

でもCobra60のシルエット・機能性を満たしつつ容量のあるザックが…

うーん、悩みどころ。あまり大きいとそれはそれで邪魔なんだよなぁ。

 

横岳の辺りはGWの時印象深かった雪壁が無かった。どの辺だったんだろう。

杣添尾根を眺めながら横岳の岩陵帯を登って行く。

大同心や裏同心もクライマーで賑わっている。

 

11:23 横岳。

赤岳から先は大勢の登山者で踏み締められており気は休まる反面、もはや高速道路。

とは言え、根石岳山荘まで道中の営業小屋がないのでそれはそれで助かるのだけど。

 

硫黄岳。

横岳の山頂から、遥か奥に見える蓼科山を捉える。

まだまだ距離的には1/3を過ぎた程度だ。

 

硫黄岳から見る南の主脈は重厚感溢れて美しい。

硫黄岳近辺は南八ヶ岳屈指の強風地帯。

前回は30m/s程吹き荒れていて、真面に歩けない爆風だったのを思い出す。

それに比べれば今回はそよ風だったので、季節の変わり目が特に酷くなるのだろうか。

 

12:16 硫黄岳山頂。

現地で見ると心を折るような天狗への登り返し。

今日の目的地は天狗岳の手前、夏沢峠と考えていたが流石にまだ日が高いので、

進めるだけ進んでみたい。

 

悠々と直登していく。

登山道をさも当然のように横断していき硫黄岳へと向かうカモシカ

人間にとっては険しい山でも、彼らには裏庭のようなものなのだろうか。

 

12:52 当初の目的地 夏沢峠。流石に早すぎるので先へ進む。

夏沢峠から先は若い木々が立ち並ぶ、まさに八ヶ岳らしい樹林帯が続く。

不肖ながら私はここに来るまで全くこの山の名前、箕冠(みかぶり)を知らなかった。

しかしここは地味ながらも雰囲気の良い森が続く。

 

いかにも「北八」って森だ。

この山のCo2500m程で休憩していると、同じく八ヶ岳全山道中のFさんとお会いした。

Fさんは前日に入って、今日は行者小屋に泊まっていたらしい。

どうやら権現岳以北のトレースの主だったようだ。

 

必ず1人くらい「同業者」がいると思ったが同年代で気が合い、

ここからの道を一緒に行くこととなった。

 

この先進んでも混雑した黒百合か中山の樹林帯。箕冠山の方が静かだ。

根石岳山荘で長めの休憩を取って、今日の行程を終えることにした。

進もうにも結局翌日の行程には大差がないし、稜線は荒れ気味だ。

 

幕営地は箕冠山山頂。

ちなみにFさん曰く、行者小屋は大人数で宴会して煩いわ寒いわで…

あまりこの時期には用いないようにしようと思った。

それに引き換え、この天然の防風林の中では天狗の強風もそよ風1つ入って来ない。

若干狭く寒いが、それなりに安眠ができる良い場所だった。

 

次回へ続く。