やあ。
年の瀬いかがお過ごしでしたでしょうか。
安月給な山好きの端くれとしましても、この時期は絶対に外せない。
北アルプスは荒れ模様、ならば今年の年末山行は快晴続きの八ヶ岳。
1年半前に断念した編笠山~蓼科山を南北へ繋ぐ、所謂八ヶ岳全山縦走へ行ってきました。
(実際には外したピークがあるので「南北縦走」なのですが、
この主脈縦走を全山と呼ぶ人が多いので、その人達の一助となればと
検索しやすい「全山」と呼ぶことにしました。)
テントを担いで3泊4日の山旅の開始です。
仕事納め後直行して3:30 富士見高原を出発。
観音平がゲート閉鎖中なので冬季はこちらがメイン。
樹林帯をひたすら登る。風も吹かないので穏やか極まる。
2000mを超えた辺りでシャミースをラックナーに変え、アイゼンを装着する。
この時期の富士はいくらか解像度が高く見える気がする。
2300mからは吹き抜ける風が激しい。
編笠山まで踏み抜き地雷が多発するが、山頂に着いたら風もピタッと止まった。
正面には向かう南八ヶ岳の面々がお出迎え。
迫力ある銀嶺が荘厳な建築物のよう。
青年小屋から先にも薄いトレースがあり、これを時折踏み抜きながら進む。
ノロシバから先は展望にも優れ、左手には阿弥陀岳南陵も伸びる。
しょっちゅう踏み抜いて心臓に悪かった。
権現岳には思った以上の時間がかかる。
天女山登山口からの登山者が幾人か見えた。
チョコレートを食べてひと休憩。
このルートの目玉でもあるゲンジー梯子へと取り付こう。
奈落の底まで続くようだ。
恐怖感はない階段を降りて、ツルネまで高度を下げていく。
ワカントレースは新しいもので、時折膝まで飲まれる。
でもハイマツ帯なので横着してツボで通す。
振り返ると重厚な雪稜。
冬の権現岳に来たらここまで降りて来てみよう。往復1時間半くらいだし。
権現が思ったより手間取ったのでどうかと思ったが昼過ぎにツルネに到着。
道中樹林帯にテン場の跡があったが、流石にここは遠すぎる。
予定通り14:00キレット小屋横に設営。
赤岳南面は数日の晴天で難所の雪は落ち切っていた。
ひと眠りした後雪でお湯を作ってカレーメシを食べ、この日は16:30頃に終了。
だが小屋横は赤岳からの巻き風が結構吹き込むので、
苦労して降りた割には寝心地は微妙。
樹林帯に張る方がベターだと思った。
時折の風切音と揺れるテントにまんじりとも眠れぬ夜を過ごした。
2日目に続く。