アウトドアと飯のあれ

神奈川→富山在住のアウトドアと飯と旅行のあーだこーだ

2023年3月4日 焼岳(岩坪山北尾根)

雪もあっという間に解け終え、春の芽吹きが山にも訪れています。

今年は数本の泊り山行をやって他はスキーの練習に充てよう、と計画していました。

まぁスキー熱がだんだん冷めていき、半端な結果になりましたが…。

 

その計画に入っていたのが、年末年始の八ヶ岳全山

 

冬の3泊は初めてでしたが、非常に楽しい山行となりました。

 

そしてもう1つ触れたのが、岩坪山北尾根での焼岳

 

2022年10月 錫杖岳南峰から。
右手前にあるのが岩坪山(1899.6)で、更に焼岳へと繋がっていく。

年間何万人と訪れる新穂高で、岩坪山を知る者はどれだけいるだろうか。

地理院地図に記載はなく、入山者も1シーズンで片手程度。

北から直上する尾根はトレーニングに向き、更に焼岳へと繋がっている。

 

7:10スタート。足洗谷を越えて取り付きへ向かう。

朝方中尾に到着。邪魔にならない駐車スペースに停める。

泊りどころか山自体が久しぶりだったが、四の五の言う暇などない。

林道を暫く歩き、北の少し緩い斜面から入る。

 

1250m 上には雪があった。

西面には顕著な緩斜面があるが、かつてはスキー場だったそうだ。

 

道中見られた柵の柱のようなものは、往時の遺構なのだろうか。

 

1362mの辺。ワカン履く。

この山に人が少ないのは、眺望の利かなさによるのだろうか。

しかし人がいない分、より深く山を感じられるのは嬉しい。

 

無雪期には行く手を阻む藪も埋まり、1600mまで順調に高度を上げていく。

 

一気に踏み抜いて泊まりザックごと埋まった。

しかし1600mから先は最近の高温でザラメ化した雪に、数日前の新雪のオマケ付き。

地形図以上に立って見える斜面、谷には雪崩た跡が頻発して見える。

膝固め中に踏み抜いた時は肝が冷えた。

 

谷を挟み左から上がったが、右方から巻き気味の方が結果的に楽かもしれない。

 

岩坪山山頂。山頂標はない。

予想外に手こずって12:50 山頂へ到着した。

1日目の体力面の核心は過ぎた感じだが、ここからの尾根も地味に歩き辛い。

ツリーホールに足を取られないようにしよう。

 

焼岳が見えるぜ。

ここで初めて樹々の切れ間から荘厳な焼岳が眺望できる。

当山行の1ヶ月前にも訪れているが、やはり何度訪れても飽きのない山だ。

 

1952m直下はテント張れそうだ。

そして14:10頃に1952m直下で2084m先の斜面を見る。

道中頭に浮かんではいたが、ここで決めた。撤退だ。

 

今日中に2084mには届かないのはともかく、

翌朝向かう上部ルンゼの雪も落ち着いているのか怪しく、心が折れてしまった。

 

帰り道でも登り返す。つらいー。

計画通りとはならず未達という結果に終わったが

冬季にも人が多い焼岳にあって、殊更静かなこの尾根は自分好みだった。

こういう実のあるルートを歩き通す力を付けていかなければならない。

 

岩坪山まで戻ればもうさくさく。

帰りは尻セードを交えながら滑るように降りていく。

1000m登るのに7時間かかったというのに、2時間かからず車へ戻った。

 

翌日乗鞍でスキーに誘われていたが、免許更新のため泣く泣く断りつつ

ヤケになりながら久しぶりの寿司を貪り食らい帰宅した。

 

おわり。