つい先月の灼熱は何とやら、一気に冷え込むこの日頃。
山も大急ぎで冬支度を済ませようとしています。
6:15 宇奈月第3駐車場より。
4年前、確か標高の割に急登が苦しかったのを覚えている。
ビビットな黄に染まるブナの森を縫い歩く。
山頂で焼肉しているパーティを尻目に撮影に興じる。
烏帽子尾根の登山者もごぼう抜きしたので静かでとても良い。
あちらも三段紅葉がさぞ美しかろう。
僧ヶ岳の紅葉は当たり年だそうだ。
風衝草原は県内に幾つかあるが、ここはナナカマド等の彩りが多い。
だから東北的な色彩の山となるのだろう。
海が近いので海抜ゼロからのヒルクライム等、ルート取りも様々取れそうだ。
駒ヶ岳と言えば甲斐・木曽・会津・越後・箱根等20以上もあるらしい。
その中でもここはつい20年程前にようやく登山道が開かれた新しい山だ。
整備も綺麗にされているので、歩きやすい。
以前は麓の温泉から直登する道が前述の北駒ヶ岳北尾根に開かれていたのだが
いつしか刈り払われることもなくなって藪へと埋まってしまった。
僧ヶ岳はアクセスの悪さから県民以外は殆ど来ることもない。
この日も同県の登山者と1時間程ダベりながらダラダラする。
「あれが鹿島槍ヶ岳ですかね」「手前に延びるのが牛首尾根ですね」
「サンナビキ山の奥の小ピークはキツそうですね」
雪が積もったらどういうルートを通るのか、こういう時に考えるのが好き。
1時間程先の僧ヶ岳がやけに遠く感じる。
あそこまで帰るのかい…。
剱岳北方稜線の末端はこの山の更に麓にある鋲ヶ岳から登るらしいが、
奥に見える山嶺の果てしなさを見て心を揺さぶられる。
登山者も続々追いついてきたようで、狭い山頂が賑わいを見せてきた。
そろそろ御暇しよう。
再び戻ってきた僧ヶ岳は幾多の往来で落ち着かず
加えてこの日はとても暑くカップ麺用の水も飲む有様だった。
どうせ今下りれば昼頃には着く。空腹は行動食で済ませてしまおう。
13:00を過ぎる頃に車に戻り、とちの湯で焼きおにぎりと風呂を満喫して
暫し冬季予定している尾根の観察を行った後に帰宅。
2時間立たないくらいで家に着く。
遠いと思っていた宇奈月は道を選べば意外と近い。
積極的にこちらの山に来るようにしたいな。
おわり。